GTX1070Tiの性能 /【GeForceのGPU】GTX1070Tiの性能

gtx1070ti 性能 /スペック・特徴

基本スペック

項目 GTX 1070 Ti GTX 1070 GTX 1080 GTX 1080 Ti GTX 980 Ti RX Vega 56
アーキテクチャ Pascal Pascal Maxwell Pascal Pascal Vega
コードネーム GP104 GP104 GP104 GP102 GM200 VEGA10
CUDAコア 2432基 1920基 2560基 3584基 2816基 3584基
ベースクロック 1607Mhz 1506MHz 1607MHz 1481MHz 1000MHz 1156MHz
ブーストクロック 1683Mhz 1683MHz 1733MHz 1582MHz 1075MHz 1471MHz
メモリ容量 8GB(GDDR5X) 8GB(GDDR5) 8GB(GDDR5X) 11GB (GDDR5X) 6GB(GDDR5) 8GB(HBM2)
メモリインターフェース 256 bit 256 bit 256 bit 352 bit 384 bit 2048 bit
消費電力(TDP) 180W 150W 180W 250W 250W 210W
参考価格 約72,000円 約34,000円 約74,000円 約87,000円 約82,000円 約45,000円

「GTX1070Ti」は「GTX1080」や「GTX1070」と同じPascalアーキテクチャベースのGPUコア「GP104」を採用したミドルハイGPUです。

立ち位置としては、半年前に登場したGTX 1070のスペックアップバージョンとなっていますが、プロセスは同じ16nmを採用していてトランジスタ数やダイサイズは共通です。

SMs(ストリーミングマルチプロセッサ)は15から19へと27%多くなり、CUDAコア数も27%多く2432基(19×128)とスペックが引き上げられています。

コアクロックは6%高いですが、ブーストクロックは同じ1683MHzとなっています。

メモリ周りは同じスペックで、GPUメモリ容量は8GB、メモリ帯域幅は256.3 GB/sを維持しています。

ただ、TFLOPSは20%程度向上しており、処理能力は向上しています。

また、CUDAコアの増加及びコアクロックの引き上げによってTDPが20%アップして180Wとなっています。

こうして比べてみると、GeForce GTX1070とGTX1070Tiの性能差は約10%であり、一見すると僅差のようですが、実感としては結構な違いを感じるシーンはあります。

例えばWQHD解像度でゲームをプレイした場合、GeForce GTX1070では60fpsの維持がギリギリですが、GTX1070Tiなら安定して65fpsに到達できるといったシーンも多いです。

FULL HD環境下であればどのタイトルでも最高設定でさくさくプレイが可能なので、長く使うことを考えても非常にコスパが高いです。

GTX1070Ti vs RTX 2060

「RTX 2060」は型番的にGTX 1060の後継モデルに思えますが、スペックはGTX 1070 Tiとほぼ同等であり、実質的には「GTX 1070 ~ 1070 Tiの後継」と言えます。

ただ、RTX 2060にあってGTX 1070 Tiにない機能としてレイトレーシングが気になるという人もいるかもしれません。

RTX 2060は、レイトレーシング(NVIDIA RTX)に対応するグラフィックボードで一番価格が安いグラボであり、一見すると非常にお得に見えます。

グラフィックボード RTコア数 値段
RTX 2080 Ti 68 約13.8万円
RTX 2080 Super 48 約8.6万円
RTX 2070 Super 40 約6.1万円
RTX 2060 Super 34 約4.5万円
RTX 2060 30 約3.8万円

しかし、上記を見るとわかる通り、レイトレを高速処理する「RTコア」はわずか30個。

つまり、RTX 2060ゲーム設定をかなり妥協して画質を落とさないとフレームレートが安定しません。

レイトレは高画質化のための機能なのに、レイトレのために画質を落とすようでは本末転倒であり、基本的にRTX 2060でレイトレは満足に堪能できないと思った方が良いです。

レイトレを本気で楽しむなら、少なくともRTX 2070 Super・・・できればRTX 2080 Tiが必要なので、総合的に比べてもGTX 1070 Tiの方がコスパは上です。

GTX1070Ti vs RTX 3060

GTX 1070 Tiの性能は、RTX 2060よりもむしろ現行モデルのRTX 3060や前世代のRTX 2060 SUPERに匹敵します。

RTX 2060 SUPERなどのSUPERモデルはRTX 20シリーズから追加された新たなモデルで、無印とTiの中間になるような性能になっていますので、GTX 1070 TiとRTX 2060 SUPERは性能差が小さくなっています。

RTX 3060/RTX 2060 SUPERもリアルタイムレイトレーシングに対応していますが、GTX 1070 Tiとの違いはその程度です。

GTX 1070 Tiもさすがに2世代前のグラフィックボードと比較的新しいこともあってまだまだ現役で通用します。

ただ、GTX 1070 Tiの2世代後の後継モデルに当たるRTX 3070と比べてしまうと性能差は60%と大きいので、ここまでくると別のランクのグラボと考えた方が良さそうです。

GTX1070Ti vs GTX 1080

「GTX1080」と比較すると、シェーダー数が削減され、メモリがGDDRX5からGDDR5にスペックダウン、帯域は80%程度まで絞られています。

逆に言うと、GTX 1070 TiとGTX 1080の違いはSMの数(=CUDAコアの数)、ブーストクロック、メモリ周り程度であり、他のスペックはほぼ同等です。

つまり、「GTX1070Ti」のスペックは仕様上は「GTX1070」というより明らかに「GTX1080寄り」になっています。

GPUはGTX 1080もGTX 1070 Tiと同じGP104を採用しており、GTX 1080ではフルスペックのGP104が採用されていてSMは20となっています。

ただし、GTX 1070が15でGTX 1070 Tiが19ということはGTX 1080と比べてわずか1基が無効化されているに過ぎません。

コアクロックはいずれも1607Mhzで、ブーストクロックはGTX 1080の方が3%とやや高いだけです。

GTX 1080はメモリ周りも強化されていてGDDR5Xが採用されていますが、メモリ容量は同じ8GBです。

TDPは同じ180Wですが、価格差は$150とかなり大きいです。

GTX 1070との価格差が$70なので、スペックはGTX 1080寄りで価格はGTX 1070寄りというモデルだと言えるでしょう。

しかし、細かく見ていくとしっかりと差別化されているのも事実です。

例えば、GTX 1070 TiのメモリはGTX 1080よりも性能的に劣るGDDR5でGTX 1070と同じですが、GTX 1080に採用されているGDDR5X DRAMはおよそ倍のアクセス速度でメモリバンド幅が広がり効率的にデータのやり取りを行えます。

また、GTX 1080では20個ある演算ユニットを1つ削り19個にした結果、CUDAコアが小さくなっています。

これらはGTX 1080とカニバリゼーションを起こさないために行われています。

また「GTX1070Ti」は各社のオリジナルファンモデルでもGPUクロックがリファレ
ンス準拠で統一するという制限がNVIDIAに課せられています。

これは「GTX1070Ti」がほぼ「GTX1080」という事もあり、OCモデルだと標準で下克上が行われるという事情を踏まえての事です。

大きく劣る点としては、やはりメモリ帯域幅が320.3 GB/sとGTX 1070 Tiよりも25%広い点です。

4K解像度でのゲームプレイのようなメモリバンド幅が好まれる状況下であれば、やはりGTX 1080できればGTX 1080 Tiが最適な選択肢となります。

GTX1070Ti vs RX Vega 56

GTX1070Tiは、型番から分かる通り、GTX 1070より上、GTX1080よりは下という微妙な位置付けのグラボです。

このゾーンに製品を投入したかといえば、ライバルAMDのVega 56の性能がGTX 1070をわずかに上回ったので、NVIDIAとしてはこれに対抗する必要があったからだと言われています。

実際にAMDのRX Vega 56を上回っているだけでなく、上位モデルの「Vega64」と互角以上の性能を発揮しています。

GTX 1080はちょっと価格が高くてAMD製品と迷っている人にとっては、最適な立ち位置のグラフィックボードであるとも言えそうです。

gtx1070ti 性能 /評価

RTXシリーズのミドルクラスと同等の性能

GTX 1070 TiはRTX 3060/RTX 2060 SUPERと同等であると先述しましたが、言い換えるならば、いまだに最新のゲームに通用する性能です。

1世代前のハイクラスモデルなのだから少しぐらい時間が経っても通用するのは当然なのですが、レイトレーシングやDLSSといった機能面に違いはあっても、ゲームでの快適性はほぼ同じです。

GTX 1070を推奨環境に据えるゲームはちらほらありますが、GTX 1070 Tiが推奨環境に設定されるにはまだまだ時間がかかるでしょう。

そもそも現行のミドルクラスと同等の性能を持つグラフィックボードを推奨環境にしたらユーザー数が激減します。

多くのゲームがいまだにGTX 1060辺りを推奨環境に据えており、GTX 1070 Tiはいまだにハイエンドに近い現役と言えそうです。

ただ、発売当初のGTX 1070 TiはWQHDに適した性能として登場しましたが、最新のゲームではフルHD環境でのゲームプレイがメインとなるので、少しだけランクが下がったと考えておきましょう。

今は高リフレッシュレートが一般的になりつつありますが、このくらいの性能があればフル環境でも高リフレッシュレートを実現できます。

GTX 10シリーズでいまだに人気が衰えないモデル

GTX 1070 Tiはゲーム向けのGTX 10シリーズでは一番遅く登場したグラフィックボードですが、発売当初から非常に人気があるモデルでした。

GTX 1070の登場から1年半ほど後にGTX 1070 Tiが登場してから、GTX 1070、GTX 1080の両製品を搭載したモデルは市場から消えたほどです。

人気の秘密は非常に高いコストパフォーマンス。

GTX 1070 TiはGTX 1070と同じ価格でありながらGTX 1080とほぼ同等の性能を持っているのだからこれは当然であり、GTX 1060の初動に劣らない勢いで人気を伸ばし、GTX 10シリーズを代表するグラフィックボードにまで成長しました。

ただし、GTX 1070とGTX 1070 Tiの価格が同じだったのはあくまでもリファレンスモデルであって、メーカー製のグラフィックボードには僅かながら差がありました。

実際に一部のショップではGTX 1070 Ti搭載モデルとGTX 1070搭載モデルに1万円近い価格差が設定されていました。

G-Tuneなどのリファレンスモデルを採用しているショップでは同じ価格での展開になっていましたが、それでも価格差があっても、GTX 1080搭載モデルよりも安価だったことで、人気に差し障るようなことはありませんでした。

2019年にGTX 16・RTX 20シリーズが登場するまでの間、間違いなく人気No.1モデルであり、GTX 1070 Tiが性能不足になるには5年以上かかると言われているので、いまだに現役を貫く優秀なグラボです。

中古価格は税込み45,000円とお手頃

発売当初は、上位モデルである「GTX1080」と殆ど変わらない6万円中盤程度で流通しはじめたのですが、1ヶ月程度で5万円半ばまで下落し、Radeonの上位モデルの価格が高止まりして推移していました。

直近ではマイニング需要やメモリ不足で価格が再高騰したものの、チラホラと在庫は見かけるので、市場に多く流通している買いやすいグラボであると言えるでしょう。

2022年3月時点で税込み45,000円ほどで中古販売されており、下位モデルのGTX 1070との価格差は4,000円となっています。

GTX 1070 Tiよりも新しいモデルながら性能の劣るRTX 2060が48,000円であることを考えるとGTX 1070 Tiの中古価格はお買い得だと言えそうです。

現行のRTX 3060になると新品で70,000円前後と高価ですが、最新であることは、それだけで有利な機能や性能を持っているのは事実です。中古での選択は価格と性能が最重要に考えるならGTX 1070 Tiが良いかもしれません。

実際に、グラフィックボードの買い替えは1,2世代前が一番お得です。

GTX 1070 Tiは中古市場でも高い人気を誇っており、グラフィックボードの性能不足でPCの買い替えを検討しているなら、グラフィックボードの交換も一つの方法です。

GTX 980以下からの買い替えであれば、性能的には十分満足できますし、GTX 700シリーズ以下からなら、格段に向上したグラフィックスを堪能できるはずです。

最新のゲームに対応するためにグラフィックボードを買い換えるならGTX 1070 Tiは最良の選択肢の一つです。

gtx1070ti 性能 /GALAKURO GK-GTX1070Ti-E8GB/WHITEで検証

今回動作検証に用いたグラフィックボードは玄人志向の「GALAKURO GK-GTX1070Ti-E8GB/WHITE」です。

GALAXの「GeForceGTX 1070 Ti EX-SNPR WHITE」のOEMモデルとなっており、パッケージが玄人志向バージョンとなっているだけで、スペック・中身に大きな変更はありません。

GALAKURO GK-GTX1070Ti-E8GB/WHITEの特徴

  • インターフェース形状:PCI Express(3.0) x16
  • コアクロック:ベース1,607MHz ブースト1,683MHz
  • メモリクロック:8,008MHz
  • ビデオメモリ:GDDR5 8GB
  • 映像出力:HDMI2.0b/DisplayPort 1.4/Dual Link-DVI
  • 補助電源コネクタ:8ピン×1+ 6ピン×1
  • 専有PCIスロット:2スロット
  • 推奨電源容量:500W以上
  • カードサイズ:282 mm x 128 mm x 43 mm

付属品は、ドライバーディスク・マニュアル、クイックセットアップマニュアルに加えて、8pin補助電源変換ケーブル、6pin電源電源変換ケーブル。

ソフトウェアによって、GPUのオーバークロックも1クリックで可能になっており、初心者でもグラフィックボードの潜在能力を引き出す事が出来ます。

GALAXモデルとの相違点として玄人志向オジリナルのクーラーファンシールが付いてきますが、評判が良くない従来の「玄人志向」シールと比較すればマシに見えます。

ホワイトモデルは、ボード全体が白い保護版で覆われているだけでなく、クーラーのフィン部分も白で、ポイントカラーのみ黒のモノクロで纏められています。

側面には「GEFORCE GTX」ロゴが配置されており、倒立レイアウトのマザーボードでなければ、文字の方向は正しく収まります。

セミファンレス仕様でGPU温度が一定に上がるまで完全に静止し、ケースのエアフローによってはアイドル時に0dbになりますので、静音性は極めて高いです。

後方にもエアフローが確保されており、ヒートシンクが限界まで配置されています。

ヒートパイプは6mmが2本、 8mmが2本、GPUファンは10cm口径で2基搭載されています。

カード長は28.2cmとFE版と比較すると2cm近く長くなっており、補強板で1.5cm近く大きくなっています。

ブラケット側面は2cm程度迫り出しているため、スリムタワーPCなどを利用しているユーザーは注意した方が良いかもしれません。

とはいえ、一般的なオリファンモデルのサイズなので、普通のPCケースを用いている限りは干渉は少ないはずです。

ディスプレイポートのバージョンは規格上では8K-60Hzや4k-120Hz、HDRをサポートする「DisplayPort 1.4」を3つ搭載しています。

「HDMI」は4K/60Hz映像出力、HDR対応、横長の変則アスペクト比モニタに対応した「HDMI2.0b」に対応した最新仕様を1つ搭載。

昨今の上位モデルでは珍しく、DVI端子が備わっており、古いモニタにも対応できるのはメリットです。

FE版では8ピン×1で収まっていたGTX1070Tiの補助電源ですが、本モデルはOCも踏まえて、8ピン×1、6ピン×1に増強されています。

背面には頑丈なアルミ製のバックプレートを搭載しており、基盤のたわみによる半田割れの故障を抑えてくれますが、頑丈すぎて異様に分厚いので、マザーボードのレイアウトによってはPC背面のIOパネルと接触ギリギリとなる人もいるかもしれません。

近年、流行りのLEDによるライティングドレスアップにも力を入れており、2基のケースファンと補強板とボードの間のアクリル部分が光ります。

GALAXオリジナルの「Xtream Tuner Plus」と呼ばれる、制御ソフトウェアによってLEDのカラーや点灯パターンを細かく制御する事ができます。

玄人志向ブランドは従来はデザインの制約によって、PCケース内のドレスアップを視野に入れたユーザーからは敬遠されていましたが、本モデルについては、見た目にも拘る自作PCが可能です。

gtx1070ti 性能 /ベンチマーク

3DMARK TimeSpy

グラフィックボード スコア
GTX 1080 Ti 8444
RTX 2060 7620
GTX 1080 7333
Radeon Ⅶ 8596
RX 5700 XT 8728
RX 5600 XT 7120
GTX 1070 Ti 6872
RX Vega 64 6702
RX Vega 56 6566
GTX 1070 5824
GTX 1660 5754
GTX 1650 SUPER 5021
GTX 1060 6GB 4101
GTX 1060 3GB 3799
GTX 1650 3730
GTX 970 3581
RX 570 3779

最新のDirectX12ゲーム性能を図る「TimeSpy」では、「GTX1070Ti」は上位モデルの「GTX1080」に迫る性能を示しています。

「GTX1070」と比べるとその差はかなり大きいです。

「Vega56」に対抗したモデルでありながら「Vega64」を上回る結果となっており、「VEGA」キラーの役割は十分以上に果たしています。

3DMARK Firestrike Full HD

グラフィックボード スコア
RTX 2070 18984
RTX 2060 SUPER 18958
GTX 1080 Ti 20459
RTX 2060 16857
GTX 1080 17869
Radeon Ⅶ 21122
RX 5700 XT 21090
RX 5600 XT 17820
RX Vega 64 17202
GTX 1070 Ti 16403
RX Vega 56 16089
GTX 1660 Ti 14612
GTX 1070/td>

14278
GTX 1660 12182
GTX 1060 6GB 11422
GTX 1650 SUPER 11170
GTX 1060 3GB 10415
RX 570 10035
GTX 970 9367
GTX 1650 8466

現在主流のDirectX11のゲーム性能を図るフルHD「FireStrike」では、Vega64には若干の遅れをとっているものの、Vega56より高いです。

定格クロックで偏差なので、OCすればVega64を上回る事が期待できそうです。

Grand Theft Auto 5

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 106 fps 85 fps 44 fps
GTX 1080 87 fps 72 fps 33 fps
GTX 1070 Ti 85 fps 70 fps 30 fps
GTX 1070 77 fps 54 fps 27 fps
RX Vega 64 67 fps 55 fps 30 fps
RX Vega 56 52 fps 49 fps 25 fps

GTX 1070 Tiは、WQHD環境で70.0fpsとGTX 1070よりも8%、4K解像度でも15%程度高いです。

4K解像度でもGTX 1080と比べると10%低いものの、GTX 1080に近い性能を持っていることがわかります。

AMD RX Vega 64は、GTX 1070 Tiよりも20%以上もフレームレートが低くなっており、GTA5ではGeForceがRXシリーズを圧倒する形になっています。

WQHD環境と4K環境でのフレームレートの差は小さく、ゲーム側の最適化の問題がありそうです。

Hitman

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 158 fps 125 fps 73 fps
GTX 1080 131 fps 99 fps 57 fps
RX Vega 64 131 fps 97 fps 57 fps
GTX 1070 Ti 128 fps 95 fps 54 fps
RX Vega 56 114 fps 87 fps 51 fps
GTX 1070 110 fps 80 fps 45 fps
R9 Fury X 104 fps 85 fps 64 fps

HitmanでもGTX 1070よりも明らかにパフォーマンスが高いです。

Radeon RX Vega 64とほぼ同じスコアになっており、旧モデルのGTX 1070と比べると12%です。

4K解像度でのフレームレートも高くなっており、54fpsとなんとかプレイできます。

ただ、やはりGTX 1080の方がスコアは高く、フレームレートの差はWQHD環境で15%、4K環境で18%とやや大きい差が開いています。

メモリ周りなどで有利になっているので、4K解像度がメインならGTX 1080以上を選んだ方が無難でしょう。

GTX 1070 Tiでも基本的にはそれほど遅く感じることはありませんが、やはり安定感は劣ります。

このクラスのタイトルではWQHDあるいはFull HDでのゲームプレイがベストでしょう。

Rise of the Tomb Raider

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 128 fps 89 fps 49 fps
GTX 1080 89 fps 62 fps 33 fps
GTX 1070 Ti 84 fps 61 fps 31 fps
GTX 1070 73 fps 54 fps 27 fps
RX Vega 64 72 fps 57 fps 43 fps
RX Vega 56 62 fps 50 fps 30 fps

Rise of the Tomb RaiderではGTX 1080に差をつけられる結果に。

GTX 1080 Tiとのフレームレートの差はそれぞれ21%・20%と大きいです。

本作では4K解像度でのゲームプレイは厳しそうです。

Battlefield 1

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 190 fps 131 fps 69 fps
RX Vega 64 134 fps 109 fps 59 fps
GTX 1080 128 fps 101 fps 52 fps
GTX 1070 Ti 114 fps 93 fps 48 fps
RX Vega 56 104 fps 84 fps 46 fps
GTX 1070 102 fps 83 fps 43 fps

GTX 1070 Tiは、GTX 1080に近いスコアとなっており、フレームレートの差は9%程度。

性能的にやや及ばない形ですが、WQHD環境でもスムーズな描写が可能です。

Radeon RX Vega 64よりも上で、Radeon RX Vega 56との差は6%-9%となっています。

GTX 1070は大きくスコアを落とす結果で、GTX 1070 Tiとの差は22%とやや大きいです。

なお、4K解像度でのゲームプレイはやはり厳しいです。

あくまでもWQHDあるいはFull HD環境でのゲームプレイ目的だと割り切りましょう。

The Division

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 132 fps 102 fps 68 fps
RX Vega 64 102 fps 77 fps 46 fps
GTX 1080 99 fps 73 fps 43 fps
RX Vega 56 91 fps 67 fps 38 fps
GTX 1070 Ti 89 fps 66 fps 43 fps
GTX 1070 79 fps 60 fps 37 fps

The DivisionではGTX 1080 Tiが突出しているものの、他のグラフィックボードでもそれなりに差が出ています。

GTX 1070 TiやGTX 1070は思うようにスコアが伸びていないのですが、WQHD環境で66.5fpsは十分なスコアだと言えそうです。

Radeon RX Vega 56は、GTX 1070 Tiと比べてWQHDでは3%スコアが高いですが、4K解像度だと10%上回っています。

DOOM

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 199 fps 138 fps 72 fps
RX Vega 64 188 fps 114 fps 60 fps
GTX 1070 Ti 169 fps 99 fps 52 fps
RX Vega 56 165 fps 97 fps 51 fps
GTX 1080 150 fps 99 fps 50 fps
GTX 1070 132 fps 79 fps 41 fps

数値的にBattlefieldと似ていますが、当該タイトルは他の多くのゲームとは異なる点があります。

グラフィックはDirectXではなくOpenGL及びVulkanを採用しており、FPSのAAAタイトルの一つです。

グラフィックにこだわりがあり要求スペックも高いです。

それでもGTX 1070 TiならGTX 1070よりも25%以上フレームレートが高く、GTX 1080と同等以上です。

Radeon RX Vega 56と比べても同等のフレームレートが出ています。

4Kでのゲームプレイは厳しいですが、WQHD以下であれば余裕があります。

Civilization VI

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 75 fps 75 fps 75 fps
RX Vega 64 71 fps 58 fps 57 fps
GTX 1080 75 fps 75 fps 71 fps
GTX 1070 Ti 75 fps 75 fps 69 fps
GTX 1070 75 fps 75 fps 61 fps
RX Vega 56 75 fps 57 fps 55 fps

Civilization 6ではWQHD環境でCPU性能にボトルネックが生じており、Radeon RX Vega 56以外のモデルについては頭打ちとなっています。

一方で、4K解像度ではGTX 1070よりも14%高いフレームレートを出しており、GTX 1070よりも余裕のあるパフォーマンスを発揮します。

GTX 1080との差は3%で明らかにGTX 1080寄りの性能を持っていることがわかります。

GTX 1070 Tiに対して期待以上のスコアが出ていると言えそうです。

Watch Dogs 2

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 102 fps 78 fps
RX Vega 64 63 fps 51 fps 27 fps
GTX 1080 84 fps 59 fps 32 fps
GTX 1070 Ti 74 fps 55 fps 30 fps
GTX 1070 62 fps 49 fps 27 fps
RX Vega 56 61 fps 51 fps 25 fps

Watch Dogs 2は要求スペックが高いタイトルです。

最高設定ならWQHD環境でもやや厳しく、4K解像度でのゲームプレイは期待できません。

解像度を上げたいなら設定を調整する必要が出てきますが、GTX 1070よりも10%前後フレームレートが伸びています。

GTX 1080との差は7%程度であり、GTX 1080寄りの性能であることがわかります。

Radeon RX Vega 56よりも8%-20%高いです。

FF14

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 192 fps 88 fps
GTX 1080 177 fps 69 fps
GTX 1070 Ti 164 fps 62 fps
GTX 1070 160 fps 53 fps
RX Vega 64 153 fps 55 fps
RX Vega 56 151 fps 51 fps

フルHDでは若干スコアは飽和気味でCPU・メモリベンチの支配率が高くなります。

GTX1070TiはGTX1080とは偏差で、PC環境次第では定格でも超える可能性もあります。

4K最高品質でも「GTX1070 Ti」は「Vega56」、「Vega64」を上回る結果となっており、Radeon勢は全体的にスコアが振るわず、FF14のGeforce最適化重視が分かる結果です。

スコアは60fpsを超えており、4Kモニタを用いた快適なゲーミングが期待出来ます。

ドラゴンクエストX

グラフィックボード fps値(4K)
GTX 1080 191 fps
Radeon Vega 64 198 fps
GTX 1070 Ti 179 fps
GTX 1070 162 fps

ドラクエ10ベンチはGPU負荷が軽すぎてフルHDではスコアが200fps以上は、CPUとメモリベンチマークとなります。

GTX1070Tiも飽和スコアに達しており、上位モデルは誤差の範疇に収まります。

4K解像度だと相応にGPU性能の差がスコアに出てきます。

4Kでも飽和スコアに迫る180fps近辺に達し、高リフレッシュレート4Kモニタによるゲーミングも視野に入ってきそうです。

gtx1070ti 性能 /VRのベンチマーク

VRMark OrangeRoom

グラフィックボード スコア
GTX 1080 Ti 11241
GTX 1080 11100
GTX 1070 Ti 11105
Radeon Ⅶ 10084
RX 5700 XT 10019
Radeon Vega 64 9301
GTX 1070 9273
Radeon Vega 56 9001

DirectX11ベースのOrangeRoomではVega64を大きく引き離し、GTX1080に迫るスコアです。

現在流通しているVRゲームの標準設定であれば、十分以上に快適に遊べることが期待できそうです。

VRMark BlueRoom

GTX 1080 Ti 3302
GTX 1080 2300
Radeon Vega 64 2107
GTX 1070 Ti 2008
Radeon Vega 56 1702
GTX 1070 1608

高負荷のBlueRoomではGPU性能がダイレクトにスコアに反映されています。

GTX1070TiはGTX1080に迫るスコアに達しており、Vega64と殆ど同レベルに達します。

ライバルのVega56は大きく引き離しており、「Vega56」キラーの役割を果たしていると見て良さそうです。

gtx1070ti 性能 /消費電力と温度

温度

グラフィックボード アイドル時 高負荷時
GTX 1070 Ti(玄人志向) 40度 82度
GTX 1070 Ti(MSI) 52度 68度

リファレンスモデルだと高負荷時の温度が高くなる傾向がありますが、GPU温度は72度で安定していましたので、OCする余地はあり、更なる性能アップが期待できそうです。

ただ、リファレンスモデルを利用するならファンを搭載したり、部屋の温度を調整するなど対策しておかないと夏場は危険です。

MSIのグラフィックボードでは大型のGPUファンが2機搭載されていることから温度は上がりにくくなっているのでおすすめです。

消費電力

グラフィックボード 高負荷時 通常時
GTX 1080 185 W 166 W
GTX 1070 Ti 190 W 178 W
GTX 1070 152 W 146 W
Radeon Vega 56 240 W 231 W

GTX 1070よりも消費電力が多く、実はGTX 1080よりも高くなっています。

これはGTX 1070 Tiの唯一のデメリットかもしれません。

アーキテクチャを維持したままクロック周波数を引き上げたことから当然の結果なのですが、それほどゲームプレイにおいて影響を与えるわけではありません。

特にアイドル時はコアクロックが抑えられるため、Pascalアーキテクチャのビデオボードは上位モデルも大差ないです。

GTX1050などのエントリークラスやGT710といったローエンドクラスと比較しても誤差の範疇に収まります。

また、競合の「Vega64」より100W以上低く、性能的に格下のRX580と同程度なので、Pascalアーキテクチャのワットパフォーマンスの良さは感じられます。

gtx1070ti 性能 /まとめ

GTX 1070 Tiは、4K解像度でのゲームプレイには少し物足りませんが、WQHD環境下でも余裕があるスペックです。

AMDの競合のRX Vega 56を上回っているだけでなく、上位モデルの「Vega64」と互角以上の性能を発揮しています。

何より、GTX 1070に約10,000円プラスするだけでGTX 1080に近い性能を手に入れることができるのは魅力的です。

最新のゲームにも十分対応できるので、中古で購入したとしても長く使用することができるグラフィックボードです。

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