GTX1080Tiの性能 /【GeForceのGPU】GTX1080Tiの性能

GTX1080Ti 性能 /スペック・仕様

項目 GTX 1080 GTX 1080 Ti GTX 980 Ti RTX 2080 Ti
アーキテクチャ Pascal Pascal Maxwell Turing
コードネーム GP104 GP102 GM200 TU102
CUDAコア 2560基 3584基 2816基 4352基
ベースクロック 1607MHz 1481MHz 1000MHz 1350MHz
ブーストクロック 1733MHz 1582MHz 1075MHz 1545MHz
メモリ容量 8GB(GDDR5X) 11GB (GDDR5X) 6GB(GDDR5) 11GB(GDDR6)
メモリインターフェース 256 bit 352 bit 384 bit 352 bit
消費電力(TDP) 180W 250W 250W 250W
価格 約74,000円 約87,000円 約82,000円 約100,000円
発売日 2016年05月27日 2017年03月10日 2015年06月02日 2018年09月20日
GTX 1080 Tiのスペックのポイント
  • 30%以上に増えた、3584個のCUDAコア数
  • 先代とくらべて50%以上ものクロックアップ
  • 倍近い11GBものVRAM容量
  • TDPは同水準を維持

GTX 1080 Tiは、Pascal世代のゲーマー向けGPUとして、最上位に君臨するGPUです。

2016年に登場したGTX 1080ですら、従来のGTX 980 Tiや980をなぎ倒す圧倒的な性能を見せつけましたが、GTX 1080 Tiはその更に上をゆく性能を実現しています。

元々NVIDIAのPascal世代は「出来過ぎなGPUシリーズ」と呼ばれており、一応はTitan XpがPascal最上位となっていますが、価格やスペックの類似性から実質的な最上位はGTX 1080 Tiと見て良いでしょう。

Maxwell世代のフラグシップモデルであるGTX 980 Tiと処理性能で比べてみると、30%以上高くなり、プロセスが28nm→16nmへと微細化されて小型化が実現しています。

トランジスタ数が50%も増えているにも関わらずダイサイズは20%以上小さくなっており、CUDAコアが25%アップ・クロック周波数50%と大幅に性能が向上しています。

特に目を引く点はCUDAコア数です。

GTX 1080やGTX 980 Tiでは2500~2800個のCUDAコア数でしたが、GTX 1080 Tiは更に30%以上も多い3584個ものCUDAコアが実装されています。

TMU(テクスチャーマッピングユニット)も40%の増量で、合計224個。

ただし、ROP(ラスタ演算パイプライン)はGTX 1080 Tiの更に上位にある「Titan Xp」が96本に対して88本に減らされています。

クロック周波数はGTX 980 Tiからは50%以上もクロックアップしています。

GTX 1080と比較すると9%ほど低下しているとはいえ、搭載されているコア数は大幅に増加しているため、クロック周波数の低下はそこまで悪影響を与えていません。

GPUの演算処理性能を示す理論性能(FP32)は、GTX 1080が9テラフロップスに対して、GTX 1080 Tiは25%も高い11.3テラフロップスに達しているので、理論上の性能は、やはりGTX 1080 Tiの方が格上です。

ダイサイズについては、GTX 980 Tiでは28nmプロセスが採用されていたのに対して、GX 1080 Tiでは16nmになり、RTX 2080 Tiでは12nmへとどんどん微細化されており、より多くのトランジスタを搭載できるようになっています。

実際に、GTX 980 TiからGTX 1080 Tiではより多くのトランジスタが搭載されているにも関わらずダイサイズが20%程度小さくなっています。

GTX 1080 TiからRTX 2080 Tiでダイサイズが増えたのはRTコア及びTensorコアを搭載したからですが、クロック周波数ではGTX 1080 Tiが最も高いものの、CUDA COREは順当にRTX 2080 Tiが圧倒的に上です。

「VRAM」については、米国の巨大半導体メーカー「Micron」が製造する第2世代のGDDR5X規格のメモリを実装しており、1チップあたり1GBのVRAMを、合計で11個実装することで「11GB」になっています。

GTX 980 TiからGTX 1080 Tiでは5GBもGPUメモリ容量が増えたわけですが、メモリ帯域幅も484 GB/sへと45%も広くなっており、RTX 2080 Tiになると616 GB/sとさらに驚異的な速度を実現しています。

一方で、メモリバス幅に関してはGTX 1080 Tiと同じ352bitで、GTX 980 Tiが384bitであることを考えれば、負荷の割合を統一させた場合はGTX 980 Tiの方が安定するようにも見えますが、メモリ規格とクロックに大きな差があり、GTX 1080 TiやRTX 2080 Tiに同じ割合の負荷をかけるのは難しいです。

消費電力(TDP)は250Wで、従来のGTX 980 Tiと同水準です。

やはり微細化したことでダイサイズが縮小しているため、3600個ものCUDAを1600 MHz近いクロックで回しても250Wに収めることが出来るのが見て取れます。

処理性能を表す指標(TFLOPS)ではGTX 980 TiからGTX 1080 Tiは90%近くと大きな伸びを見せている一方で、2018年発売Turing世代のRTX 2080 Tiへの伸びは4%程度とそこまで大きいわけではないです。

一応、「RTX2080Ti」の発売によって、最速の座は明け渡したものの、RTX2080Tiは1080Tiに毛が生えた程度のベンチマーク性能しかなく、その後発売されたTuring世代のフラッグシップモデルTITAN RTXにいたってはオーバークロックしたRTX2080Tiにも負けてるということで、さらに1080Tiの価値が高まったという歴史もあります。

RTX2080無印にも負けていますが、そこまで大きな差がついていません。

特にApex Legendsではほぼ差がついていないので、既にGTX1080Tiを持っているのなら積極的にRTX2080無印に買い換える必要はないでしょう。

そんな事情もあって、GTX 1080 Tiは、10万円を切るコストパフォーマンスとSLIに対応したゲーミング用のグラフィックボード「Geforce」としては現在も現役で通用する優秀なグラボであり続けています。

GTX 1080 Ti vs RTX 2070 SUPER

項目 GTX 1080 Ti RTX 2070 SUPER
アーキテクチャ Pascal Turing
コードネーム GP102 TU102
CUDAコア 3584基 2560基
ベースクロック 1481MHz 1605MHz
ブーストクロック 1582MHz 1770MHz
メモリ容量 11GB (GDDR5X) 8GB(GDDR6)
メモリインターフェース 352 bit 256 bit
消費電力(TDP) 250W 215W
価格 約87,000円 約50,000円
発売日 2017年03月10日 2019年07月09日

処理性能の指標であるTFLOPSを見てみると、GTX 1080 TiとRTX 2070 SUPERは、基本的な処理性能ではGTX 1080 Tiが上回っている事が分かります。

メモリ帯域幅やメモリバス幅などのもも利回りはGTX 1080 Tiの方が優秀です。

その一方で、メインの処理機構となるクロック周波数・メモリクロック・メモリ規格ではRTX 2070 SUPERが上回っており、実際に総合性能でどちらが上か見極め辛いのも事実です。

では、GTX 1080 TiのRTX 2070 SUPERに対する優位性はなんであるかというと、11GBというGPUメモリ容量にあります。

例えば、推奨がVRAM 10GBであった場合、GTX 1080 TiはRTX 2070 SUPERを大きく引き離します。

これはいくら性能が進化したとは言っても、一世代でメモリ容量を補う技術は生まれていないからです。

ただし、これは理論的な話であって、現実には最新のタイトルでも4GB以上の要求をするゲームはほとんどないですし、高解像度であっても8GBも必要ありませんので、GTX 1080 Tiの優位は現時点では使い所がないと言えるかもしれません。

つまり、新たに選ぶ場面では選択肢に加わることの無い過去のグラフィックボードではあり、GTX 1080 TiとRTX 2070 SUPERを選ぶことが出来るなら、どちらを選ぶべきかというと、RTX 2070 SUPERを選んだ方がいいでしょう。

ただ、現行の人気グラフィックボードと肩を並べることができる性能がある事も事実であり、GTX 1080 Tiは間違いなく名機です。

現在使っているユーザーは、壊れるまで買い替えずに使い続けても問題ありません。

GTX 1080 Ti vs Radeon Vega 64

項目 GTX 1080 Ti Vega 64
アーキテクチャ Pascal Vega
コードネーム GP102 Vega 10 XTX
CUDAコア 3584基 4096基
ベースクロック 1481MHz 1247MHz
ブーストクロック 1582MHz 1546MHz
メモリ容量 11GB (GDDR5X) 8GB(HBM2)
メモリインターフェース 352 bit 2048 bit
消費電力(TDP) 250W 295W
価格 約87,000円 約60,000円
発売日 2017年03月10日 2017年08月7日

GTX 1080 Tiのライバルにあたる他社競合品は、AMDの「Radeon Vega 64」です。

Vegaは、Fury Xより少なくとも40%高性能でGTX 1080を圧倒するかなり優秀なスペックのグラボでしたが、TDPは295WでGTX 1080 Tiより20%も多くなっており、総合性能ではGTX 1080 Tiに軍配が上がりました。

これはAMDのVegaがコンシューマー向けグラフィックカードのトップにいてほしくなったからGTX 1080 Tiに全力を注いだという話もあります。

過去にR9 290Xが、NVIDIAのフラグシップモデルを上回ったことがありますが、その後、GTX780Tiを投入して地位を奪い返しましたし、Fury Xより10%高い性能を持ったGTX980Tiによって数週間で牙城を崩した事もあります。

GTX 1080 Tiは、Full HDで144Hzあるいは4Kで60Hzでゲームを楽しみたい方を想定しているグラフィックボードですが、王道のグラボでAMDに負けるわけにはいかなかった事が今回も見てとれます。

GTX 1080 Ti vs TITAN X

項目 GTX 1080 Ti NVIDIA TITAN X
アーキテクチャ Pascal Pascal
コードネーム GP102 GP102
CUDAコア 3584基 3584基
ベースクロック 1481MHz 1417MHz
ブーストクロック 1582MHz 1530MHz
メモリ容量 11GB (GDDR5X) 12GB (GDDR5X)
メモリインターフェース 352 bit 384 bit
消費電力(TDP) 250W 250W
価格 約87,000円 約120,000円
発売日 2017年03月10日 2016年08月2日

少し前に発売された「Titan X」は、「GTX1080Ti」のコアと同じ「GP102」を採用したハイエンドGPUです。

GTX 1080 TiとGTX TITAN Xを比較すると、メモリインターフェイスや容量、ROP数でやや制限が科せられているのですが、CUDAコアは同じでクロック周波数が高くなっており、単純に演算能力が高いです。

しかし、クロック周波数では「Titan X」を上回る設定が施されており、メモリクロックも高い上に、「Titan X」にはないオリジナルファンモデル・OCモデルによって性能は互角以上に渡り合える局面が多いです。

メモリは同じGDDR5Xで、TITAN Xの方がわずかにVRAM及びバス幅が大きくなっていますが、GTX 1080 Tiの方がメモリバンド幅が大きいので性能的な差はほとんどないと言えます。

唯一の大きな違いはGTX TITAN Xの方がVRAMが1GB多いというぐらいで、11Gbpsへと1Gbpsアップしていますが、大きなアドバンテージにはなっていません。

そもそもNVIDIAでは、まず、80番台や70番台が明らかに高い価格で販売されて、それから60番台と50番台が数ヶ月以内に販売されてから、ハイパフォーマンスかつ高価格のTITANが販売開始となります。

しかしTITANは、新興勢力によって打ち負かされるようになっており、どの世代でも80Ti番台が最も性能が高くコスパの良いグラフィックボードになっています。

GTX 1080 Tiは、性能面だけでなく、コスト面でもGTX TITAN Xと同等以上のグラボだと言えるでしょう。

GTX1080Ti 性能 /特徴

現行のRTX 3060 TiとRTX 3060の間に収まる性能

GTX 1080 Tiは、現行モデルで言えばハイクラスの「RTX 3060 Ti」とミドルクラスの「RTX 3060」の中間の性能を持っています。

もちろん今でも十分ゲームプレイに通用することは紛れもない事実ですが、さすがに2世代も重ねると、ついに60番台のグラフィックボードにも届かなくなっています。

80番台が70番台→60番台とツーランクダウンしているので、これからGTX 1080 Tiに買い換えるのは得策とは言えず、これから購入を考えている方はRTX 3060 Tiを選択するべきでしょう。

中古価格は60000円~購入できる

2017年3月に発売された際は、米国では700ドル程度で発売されましたが、国内では代理店税によって12万円前後からスタートしました。

しかし、ユーザーの動向が鈍かったのか、2ヶ月程度という早い速度で9万円程度まで下落しました。

そして、「RTX2000」シリーズの発売で大きく値崩れする事が期待されましたが、「RTX」シリーズの価格が高すぎて「GTX1000」シリーズも併売状態で価格は推移し、2022年3月時点で販売価格は60,000円~となっています。

2020年時点からそれほど価格が変わっておらず、時間が経っても価格が落ちていないのは昨今の半導体不足の影響を受けているからでしょう。

RTX 3060の新品価格が70,000円で、RTX 3060 Tiの価格が84,000円であることからも、+20,000円で最新モデルが購入できるのであれば中古で選ぶメリットはそれほどないです。

レイトレーシングやDLSSといった機能、そして省電力性の高さもRTX 30シリーズの強みなので、多少予算を増やしてRTX 3060 Tiを購入したいところです。

ハイスペックだけどレイトレDLSS未対応

GTXシリーズ最高クラスのGTX 1080 Tiが明らかにRTXシリーズに劣っているもの。

それはリアルタイムレイトレーシングへの対応です。

水面やガラスに反射する映像をリアルタイムに反映し、プレイの快適性よりも没入感を高める機能と言えます。

この点からも、GTX 1080 TiとRTX シリーズは性能差だけで比べるべきではないです。

RTX 2070 SUPERのレイトレ機能を削いだ廉価版の様な位置付けとも考えられます。

GTX 1080 Tiが性能不足に陥るまで、まだまだ時間は掛かりますがこれから近い性能のグラボを敢えて中古で購入したいのであれば、RTX 2070 SUPER以上の方が無難かもしれません。

GTX1080Ti 性能 /MSI GeForce GTX 1080 Ti Founders Editionで検証

「MSI GTX 1080 Ti Founders Edition」で動作検証を行いました。

「Founders Edition」の名前を冠するとおり、NVIDIAの事実上のリファレンスボードとなっているため、各社仕様・形状に違いはありません。

MSI GeForce GTX 1080 Ti Founders Editionの特徴

  • インターフェース形状 : PCI Express(3.0) x16
  • コアクロック:ベース1,480MHz ブースト1,582MHz
  • メモリクロック:11,010MHz
  • ビデオメモリ:GDDR5X 11GB 352bit
  • 映像出力:HDMI2.0b×1 / DisplayPort 1.4×3
  • 補助電源コネクタ:8ピン×1 6ピン×1
  • 専有PCIスロット:2スロット
  • カードサイズ:266mm×111mm×40mm
  • 推奨電源容量:600W以上

見た目はGTX1080と同様で従来のリファレンスボードから若干変更となったソリッドなデザインが採用されています。

外見はシルバーにブラックといったカラー・デザインやファンの位置、構造に大きな変化はないが、ポリゴンで切り出した表面デザインになっており、特別感があります。

GPUファンはシロッコファンで、GPU内部の熱を外部に放出する外排気のブロアーファン仕様です。

PCケース内部に熱を溜め込まないため、複数のグラフィックボードを差した状態でも安定した運用ができそうです。

後部にもエアフローが確保されており、後方のネジ穴はワークステーション等に固定するための器具であるリアブランケット用です。

映像端子側には銀メッキ刻印が施されており、GTX1080以下のモデルとのFE版の大きな違いは刻印文字と補助電源構成、映像端子構成くらいです。

側面の「GEFORCE GTX」はLEDが組み込まれており、稼働時は緑に点灯します。

ブラケットの外側も出っ張りはなく、補助電源コネクタさえ差し込むスペースがあれば、殆どのタワー側PCケースで収まるでしょう。

3つ搭載しているディスプレイポートのバージョンは規格上では8K-60Hzや4k-120Hz、HDRをサポートする「DisplayPort 1.4」となっており、1つ搭載の「HDMI」は4K/60Hz映像出力、HDR対応、横長の変則アスペクト比モニタに対応した「HDMI2.0b」に対応しています。

GTX1080FE版では備わっていたDVI端子が廃止されており、旧型モニタとは付属のディスプレイポート←→DVI変換を用いる事になりますが、最新モニタから旧型モニタまで対応できる映像端子構成になっています。

補助電源は8ピン×1+6ピン×1で推奨電源は600W以上。

ハイエンドですがOCモデルでなければ、構成にもよるが600Wの電源ユニットで十分稼働できます。

実際600WのSFX電源で試したところ、問題なく安定動作していました。

バックプレートは取り外し可能で、SLI構成時などでグラフィックボード同士が密着する際は取り外してエアフローを確保できます。

GTX1080Ti 性能 /ベンチマーク

3DMARK TimeSpy

グラフィックボード スコア
RTX 2080 Ti 12243
RTX 2060 SUPER 8669
GTX 1080 Ti 8444
Radeon Ⅶ 8596
RX 5700 XT 8728
RTX 2060 7620
GTX 1080 7333
RX 5600 XT 7120
RX Vega 64 6652

最新のDirectX12ゲーム性能を図る「TimeSpy」では、「GTX1080Ti」は「GTX1080」を大きく上回っています。

ライバルのAMDのハイエンド「Vega 64」は「GTX1080Ti」には全く歯が立たないといった具合で、10万円近い「Vega 64」の流通価格を考慮すると、NVIDIAの完勝といって良いでしょう。

なお、TimeSpyでは、全体的にDirectX12への最適化が進んだ「RTX」シリーズが強く、「GTX」シリーズはやや分が悪いです。

特にTuringアーキテクチャのフラグシップモデル「RTX2080Ti」と比較すると見劣りしてしまいますが、さすがに「GTX1080Ti」2枚分の価格なので性能差も歴然です。

3DMARK Firestrike Full HD

グラフィックボード スコア
RTX 2080 Ti 25102
RTX 2080 21200
Radeon Ⅶ 21122
RX 5700 XT 21090
GTX 1080 Ti 20459
RTX 2070 18984
RTX 2060 SUPER 18958
RX 5600 XT 17820
GTX 1080 17869
RX Vega 64 17430
RTX 2060 16857
GTX 980 Ti 15010
GTX 1660 Ti 14612

現在主流のDirectX11のゲーム性能を図るフルHD「FireStrike」では、「GTX1080Ti」は価格が2~3万円高い「RTX2080」と互角の勝負を見せています。

DirectX11環境化でもVega 64を大きく上回るスコアを叩き出しており、前世代のハイエンドにあたる「GTX980Ti」と比較しても60%高いです。

GTX1080と比べても30%高くなっていて、スペック的には前世代と圧倒的に差がついています。

FF14

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 151 fps 65 fps
GTX 1080 131 fps 48 fps
RTX 2070 126 fps 49 fps
RTX 2060 SUPER 121 fps 47 fps
RTX 2060 116 fps 41 fps
GTX 1070 Ti 77 fps 21 fps
RX 570 76fps 13 fps
GTX 1070 69 fps 18 fps
GTX 780 73fps 12 fps

Geforceに有利な前世代のゲーミング性能を図るFF14ベンチでは、「GTX 1080 Ti」はFEエディションでも4K解像度で1万に迫るスコアを出していました。

4K解像度ではGTX780やRX570の3倍、GTX1070やGTX980Tiの2倍近いパフォーマンスが期待できます。

ただ、FullHDでは負荷が飽和気味でCPUがボトルネックとなってスコアが伸び悩んでいた印象です。

なお、Radeon勢は全体的にスコアが振るわなかったです。

Battlefield 1

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
Titan V 198 fps 138 fps 77 fps
GTX 1080 Ti 190 fps 131 fps 69 fps
RX Vega 64 134 fps 109 fps 59 fps
GTX 1080 128 fps 101 fps 52 fps
GTX 1070 Ti 114 fps 93 fps 48 fps
R9 Fury X 109 fps 89 fps 41 fps
GTX 980 Ti 98 fps 71 fps 36 fps

バトルフィールド1は中設定ではオーバースペック、最高設定でも余裕でプレイできます。

最高設定でもフルHDで平均159fps、4K画質も60fpsを超えていたので、ハイエンドなゲーミングモニターをフル活用できます。

Titan Xをも上回るパフォーマンスであり、平均フレームレートは3%高く、最小フレームレートは17%も高いです。

下位モデルのGTX 1080よりも30%以上、GTX 980 Tiと比べると70%以上も性能が高くなっており、Radeon Vega 64よりも15%程度高いパフォーマンスを発揮しており、その差は圧倒的です。

Grand Theft Auto 5

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 106 fps 85 fps 44 fps
GTX 1080 87 fps 72 fps 33 fps
GTX 1070 Ti 85 fps 70 fps 30 fps
GTX 1070 77 fps 54 fps 27 fps
RX Vega 64 67 fps 55 fps 30 fps
RX Vega 56 52 fps 49 fps 25 fps

未だに1日10万人がオンラインプレイをしている超AAAタイトル「GTA V」では、GTX 1080 Tiで余裕で100fps以上を叩き出しています。

4K画質も余裕で60fpsを突破。

GTX 1080よりも37%もフレームレートが高いです。GTX 980 Tiよりも90%近くもフレームレートが伸びており、Radeon RX Vega 64との差も大きく50%もスコアが高くなっています。

価格の高いTitan Xには及ばないものの、GTX 980 Tiよりも65%以上フレームレートが高く、さすがフラグシップモデルといったところです。

Hitman

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 158 fps 125 fps 73 fps
GTX 1080 131 fps 99 fps 57 fps
RX Vega 64 131 fps 97 fps 57 fps
GTX 1070 Ti 128 fps 95 fps 54 fps
RX Vega 56 114 fps 87 fps 51 fps
GTX 1070 110 fps 80 fps 45 fps
R9 Fury X 104 fps 85 fps 64 fps

HitmanはDirectX12に対応したタイトルですが、平均153fpsで動作し、4K画質では平均78fpsで、やっぱり余裕です。

わずかながらTitan Xよりもフレームレートが低いものの、おおよそ同等だと考えてよいでしょう。

GTX 980 Tiよりも54%もフレームレートが高くなっており、下位モデルであるGTX 1080と比べても15%程度の差があります。

Radeon R9 Fury Xと比べても46%もパフォーマンスが高く、AMDの得意ジャンルでありながら上回っています。

The Division

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 132 fps 102 fps 68 fps
RX Vega 64 102 fps 77 fps 46 fps
GTX 1080 99 fps 73 fps 43 fps
RX Vega 56 91 fps 67 fps 38 fps
GTX 1070 Ti 89 fps 66 fps 43 fps
GTX 1070 79 fps 60 fps 37 fps
GTX 980 Ti 74 fps 54 fps 30 fps

HitmanはDirectX12に対応したタイトルですが、平均153fpsで動作し、4K画質では平均78fpsで、やっぱり余裕です。

わずかながらTitan Xよりもフレームレートが低いものの、おおよそ同等だと考えてよいでしょう。

GTX 980 Tiよりも54%もフレームレートが高くなっており、下位モデルであるGTX 1080と比べても15%程度の差があります。

Radeon R9 Fury Xと比べても46%もパフォーマンスが高く、AMDの得意ジャンルでありながら上回っています。

Assassin’s Creed Origins

グラフィックボード fps値(フルHD・中間設定) fps値(フルHD・最高設定)
Titan V 103 fps 58 fps
GTX 1080 Ti 94 fps 56 fps
GTX 1080 82 fps 51 fps
GTX 1060 6GB 76 fps 56 fps
GTX 1060 3GB 72 fps 48 fps
RX Vega 64 56 fps 36 fps
GTX 970 3.5GB 55 fps 42 fps
GTX 1050 Ti 49 fps 36 fps
GTX 1050 2GB 42 fps 27 fps

アサシンクリード・オリジンズは平均94fpsで余裕です。

ライバルであるはずのVega勢は全く歯が立たない状況で、4K画質でもその傾向は同じですが、平均60fpsにはあと一歩及びませんでした。

AAA級ゲームの最高画質を4Kで動かすのは、この世代だとやはり難しそうです。

Deus Ex : Mankind Divided

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
Titan V 125 fps 78 fps 45 fps
GTX 1080 Ti 100 fps 70 fps 38 fps
RX Vega 64 85 fps 60 fps 34 fps
GTX 1080 77 fps 53 fps 28 fps
GTX 1070 Ti 71 fps 50 fps 27 fps
GTX 1070 63 fps 43 fps 23 fps

非常に重たいと知られるDXMDでも、GTX 1080 Tiは平均100fps以上を実現しています。

ただ、4Kでは、どのグラボも全滅しており、やはりDXMDは重たすぎるゲームであると改めて痛感する結果に。

Dishonored 2

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(4K)
Titan V 150 fps 72 fps
GTX 1080 Ti 120 fps 58 fps
GTX 1080 103 fps 43 fps
RX Vega 64 88 fps 35 fps

Dishonored 2はライバルのVega勢は振わず、4K画質はGTX 1080 Tiでもギリギリ60fpsに届かない結果に。

Titan Vはさすがに余裕の様子ですが、スペックの割には性能差が出ていないので、やっぱりゲーマー向けではないグラボである事が良く分かります。

Fallout 4

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 153 fps 121 fps 65 fps
GTX 980 SLI 134 fps 103 fps 57 fps
GTX 1080 130 fps 93 fps 52 fps
RX Vega 64 115 fps 81 fps 44 fps
GTX 980 Ti 96 fps 64 fps
R9 Fury X 95 fps 69 fps
GTX 980 79 fps 52 fps

フォールアウト4でも平均153fpsで圧倒的です。

4K画質でも平均66fpsで、やはり余裕ですが、GTX 1080とそれほど大きな違いが出ませんので、CPUがボトルネックになっている可能性がありますが、GTX 1080よりも38%も高いです。

さらに、Radeon RX Vega 64よりも20%、GTX 980 Tiと比べると35%-75%と大きな差が開いています。

Far Cry Primal

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(4K)
Titan V 150 fps 63 fps
GTX 1080 Ti 118 fps 56 fps
GTX 1080 103 fps 41 fps
RX Vega 64 97 fps 64 fps

平均118fpsで余裕の動作です。

ただ、4K画質はあと一歩、平均60fpsに及びませんでした。

Ghost Recon Wildlands

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(4K)
Titan V 75 fps 37 fps
GTX 1080 Ti 103 fps 36 fps
GTX 1080 59 fps 29 fps
RX Vega 64 54 fps 24 fps

GTX 1080がギリギリ60fpsに届かず、GTX 1080 Tiが余裕で60fpsを突破しています。

ただ、4K画質は全体的に低調でした。

WildlandsもDXMD同様、かなり重たいゲームなので仕方ないかもしれません。

Shadow of War

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(4K)
Titan V 137 fps 57 fps
GTX 1080 Ti 123 fps 53 fps
GTX 1080 98 fps 38 fps
RX Vega 64 96 fps 35 fps

シャドウオブウォーでは平均123fpsを記録し、頭一つ飛び抜けた性能を見せました。

4K画質は平均60fpsに届かず、シングルボードでの4Kゲーミングが厳しいということをよく示しています。

Rise of the Tomb Raider

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 128 fps 89 fps 49 fps
GTX 1080 89 fps 62 fps 33 fps
GTX 1070 Ti 84 fps 61 fps 31 fps
GTX 1070 73 fps 54 fps 27 fps
RX Vega 64 72 fps 57 fps 43 fps
RX Vega 56 62 fps 50 fps 30 fps

トゥームレイダーでもやはり余裕で100fpsオーバーです。

4K画質は60fpsを突破して安定したフレームレートがでます。

The Witcher 3

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(4K)
Titan V 150 fps 72 fps
GTX 1080 Ti 125 fps 58 fps
GTX 1080 90 fps 39 fps
RX Vega 64 88 fps 37 fps

Witcher 3も最高設定で余裕で100fps超えです。

ただ、4Kではやや重たくなって、60fpsにはギリギリ届きませんでした。

DOOM

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 199 fps 138 fps 72 fps
RX Vega 64 188 fps 114 fps 60 fps
GTX 1070 Ti 169 fps 99 fps 52 fps
RX Vega 56 165 fps 97 fps 51 fps
GTX 1080 150 fps 99 fps 50 fps
GTX 1070 132 fps 79 fps 41 fps

Doomは2016年のタイトルで、OpenGL4.5とVulkanを利用しています。

3D APIのAAAタイトルですが、GTX 1080 Tiは4K解像度でも72fpsと余裕のあるゲームプレイが可能です。

Radeon RX Vega 64より20%、GTX 1080よりも40%近くもパフォーマンスが高いです。

Maxwell世代のフラグシップモデルであるGTX 980 Tiよりも90%-100%もフレームレートが伸びており、1世代でここまでパフォーマンスが伸びるのは驚きです。

Civilization VI

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 75 fps 75 fps 75 fps
RX Vega 64 71 fps 58 fps 57 fps
GTX 1080 75 fps 75 fps 71 fps
GTX 1070 Ti 75 fps 75 fps 69 fps
GTX 1070 75 fps 75 fps 61 fps
RX Vega 56 75 fps 57 fps 55 fps

Civilization 6ではどのグラボも、ほぼ限界値に達しているため差がほとんどありません。

Radeon RX Vega 64は苦戦気味な結果となりましたが、4KでもGTX 1080との差は6%程度に収まります。

Watch Dogs 2

グラフィックボード fps値(フルHD) fps値(WQHD) fps値(4K)
GTX 1080 Ti 102 fps 78 fps 44 fps
RX Vega 64 63 fps 51 fps 27 fps
GTX 1080 84 fps 59 fps 32 fps
GTX 1070 Ti 74 fps 55 fps 30 fps
GTX 1070 62 fps 49 fps 27 fps
RX Vega 56 61 fps 51 fps 25 fps

少し重いタイトルですが、GTX 1080 Tiでも最高設定で4K解像度のプレイが厳しいです。

Radeon Vega 64では歯が立たなくなっています。

GTX 1080 Tiはあらゆるタイトルにおいてトップの性能を発揮していることから安定感にも期待できます。

ドラゴンクエストX

グラフィックボード fps値(4K)
GTX 1080 Ti 211 fps
GTX 1080 191 fps
Radeon Vega 64 198 fps
GTX 1070 Ti 179 fps
GTX 1070 162 fps

ドラクエベンチではフルHDでは負荷が軽すぎてスコアを20,000、フレームレートが240を超えたあたりで飽和します。

「GTX 1080 Ti」は下位の「GTX1080」と比較しても大きな差にはならない事からも、DQ10程度の負荷ではオーバースペックと見て良いでしょう。

GTX1080Tiクラスなら240Hzのゲーミングモニタも視野に入りそうです。

4K解像度だと相応にGPU性能の差がスコアに出ますが、やはり20,000を超えたあたりでCPUやメモリ速度の影響が強まります。

ファンタシースターオンライン2 設定6

グラフィックボード fps値(フルHD)
RTX 2070 902 fps
GTX 1080 Ti 900 fps
GTX 1080 850 fps
RTX 2060 762 fps
Radeon Vega 64 612 fps
GTX 1060 6GB 558 fps
GTX 1060 3GB 510 fps
GTX 970 508 fps
RX 580 448 fps
GTX 960 212 fps
GTX 660 104 fps
RX 570 287 fps
RX 560 78 fps

Radeonとの相性が悪い事で有名なPSO2ベンチマークですが、「GTX1080Ti」はトップクラスの性能を維持していますが、スコアは頭打ちです。

こちらもフルHDではオーバースペックで、WQHDや4Kモニタを用いたプレイを前提にプレイできます。

GTX1080Ti 性能 /VRのベンチマーク

SteamVR OrangeRoom

グラフィックボード スコア
GTX 1080 Ti 11241
GTX 1080 11100
GTX 1070 Ti 11105
Radeon Ⅶ 10084
RX 5700 XT 10019
Radeon Vega 64 9301
GTX 1070 9273
Radeon Vega 56 9001

「Orange Room」は軽量なVRの指標になりますが、負荷が軽すぎるためか、スコアは飽和気味です。

「GTX1080Ti」はトップスコアを維持しているが、下位GPUと比較すると差異は小さいです。

VRMark Blue Room

GTX 1080 Ti 3302
GTX 1080 2300
Radeon Vega 64 2107
GTX 1070 Ti 2008
Radeon Vega 56 1702
GTX 1070 1608

高負荷のBlueRoomではGPU性能の差がスコアとなって現れてきます。

「GTX1080Ti」は「Vega64」と比較しても30%増しとなっており、他のGPUと差がついています。

SteamVR Performance Test

SteamVRのVR性能指標となる「SteamVR Perfomance Test」では、忠実度はGTX980TiやGTX1070程度のGPU性能でMax値の「11」に達しています。

GTX1080Ti 性能 /温度と消費電力

温度

グラフィックボード アイドル時 高負荷時
GTX 1080 Ti(MSI) 52度 70度
GTX TITAN X 42度 85度
GTX 1070 Ti(玄人志向) 40度 82度
GTX 1070 Ti(MSI) 52度 68度

アイドル時52℃、高負荷時でも70℃で安定していました。

FE版だとさらにGPU温度は高く、その影響でクロックも伸びない傾向があり、シングルファン+外排気という事で、必然的にファンの音も大きめになってしまいます。

PCケース内に十分なエアフローが確保出来ているのであれば、静音でGPU温度も低い各社オリジナルファンの方がいいでしょう。

消費電力

グラフィックボード 高負荷時 通常時
GTX 1080 Ti 267 W 231 W
Radeon Vega 64 303 W 292 W
GTX 1080 185 W 166 W
GTX 1070 Ti 190 W 178 W
GTX 1070 152 W 146 W
Radeon Vega 56 240 W 231 W

PCI Express x16レーンと、8pin PCIe補助コネクタ x2から供給された電力量(ワット)でグラフィックボードの消費電力が分かります。

高負荷時には267Wと高くなるので、電源には余裕をもたせておく必要がありますが妥当な数値です。

Radeon Vega 64は消費電力がかなり高くなっており、GTX 1080 Tiの省電力性の高さが分かります。

GTX1080Ti 性能 /おすすめメーカーBest3

1位:MSI GTX 1080 Ti ARMOR 11G OC 11GB

2017年4月に発売されたファンが3つ付いているモデル。

同社のGAMINGシリーズより下位のモデルですが、その分安いので繋ぎとして購入するなら検討の余地があります。

2位:GALAKURO GK-GTX1080Ti-E11GB/WHITE

2017年8月発売のファンが2つついているモデル。

新品はプレミア価格で販売されていますが、中古だと比較的安く買えます。

3位:MSI GeForce GTX 1080 Ti Founders Edition

2017年3月に発売されたFounders Editionモデル。

当サイトの検証で使用しましたが、高級感がある一方、GTX 1080 Tiの中ではプレミア価格で少々高価です。

他のモデルの方が安いので、中古で買うならそちらを買った方がいいかもしれません。

GTX1080Ti 性能 /まとめ

GTX 1080 Tiは、まだまだ現役を貫くハイエンドモデルです。

さすがに現行世代のRTX 30シリーズと比べてしまうと、RTX 3060以上RTX 3060 Ti未満の性能となっており、RTX 3070以上の上位機種には届きませんが、それでもハイエンドクラスにギリギリ手が届く性能は健在です。

ただ、やはりRTXシリーズ特有のレイトレやDLSSには対応していないので、これからわざわざ新しく購入するグラボではないかもしれません。

今使っている人はそのまま壊れるまで使えますが、これから新しくグラボの購入を考えている人は、同価格で性能が上のRTX 3060 Tiを購入する事をおすすめします。

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