gtx970 性能

gtx970 性能 /概要

GeForce GTX970は、GM204となる第二世代Maxwellを搭載した2014年9月に発売された前世代のミドルレンジGPUです。

上位スペックとなるGTX980と比較してシェーダープロセッサ数などが削られ、クロックも少しセーブされているが、329ドルという手の届きやすい価格で、1つ前の世代になるGTX780を上回る性能を示し、発売直後から人気を得ました。

GeForceシリーズの中で特に高い性能を誇り、最新ゲームを最高画質でプレイする為の最適なグラフィックボードでしたが、一方で値段の高さがネックでした。

しかし、NVIDIAの新世代GPU「Volta」が登場し、Voltaから見て2世代前にあたる「Maxwell」の価格は暴落して良い感じの値段になりました。

また、2017年5月頃からマイニング需要が高まり、最新のグラフィックボードの価格が高騰して、値ごろ感が出始めていたGTX1000シリーズも高止まり、RTX2000シリーズも全体的に値上げされました。

そこで、高騰した最新のGPUを回避して、2世代前の型落ちして安くなったGeForce GTX970がコスパが良いグラボとして利用できないか注目を集めています。

実際に、2020年現在でも、Steamで使用されているグラフィックボードの中でも9位に入る2%を占めており、各BTOショップが最も力を入れていたグラボとしての実力は依然健在です。

果たして、Maxwellアーキテクチャのベストセラー「GTX970」は次世代GPUまで粘る事ができるのでしょうか?

上位モデルのGTX 980との比較や現行のGTX 1650、GTX1660Ti、GTX1660、GTX1060,RX570等と比較しながら検証してみます。

性能比較

項目 GTX 970 GTX 780 GTX 1060(6GB) GTX 1650 RTX 2060
アーキテクチャ Maxwell Kepler Pascal Turing Turing
コードネーム GM204 GK110 GP106 TU117 TU106
CUDAコア 1664基 2304基 1280基 896基 1920基
ベースクロック 1050MHz 863MHz 1506MHz 1485MHz 1365MHz
ブーストクロック 1178MHz 900MHz 1708MHz 1665MHz 1680MHz
メモリ容量 GDDR5 4GB GDDR5 3GB GDDR5 6GB GDDR5 4GB 6GB (GDDR6)
消費電力(TDP) 145W 230W 120W 75W 160W
補助電源 6pin×2 8pin+6pin 6pin×1 8pin×1

GTX 970の一つ前の世代から、2つ後の現行までの4世代とRTX2060を比較してみました。

古い順からGTX 780→GTX 970→GTX 1060→GTX 1650の流れになりますが、注意点としてGTXシリーズは780からは一つずつナンバリングが下がっています。

前世代のxx80番台は次世代のxx70番台であり、GTXシリーズは世代ごとに性能が一つ上がっているのが分かります。

GTX 970の現行の性能としてはGTX 1650とGTX 1650 SUPERの中間に位置しており、性能の立ち位置としては最新のグラボのローエンドクラスになります。

また、性能では並んでいても、流石にxx50番台の省電力性には及ばず、性能の高さはGTX 1060→GTX 1650→GTX 970→GTX 780の順になります。

数字的な性能差自体はほとんどあって無いようなもので、ほぼ同等の性能となりますが、ゲームの推奨スペックがGTX 1060以上とされる場合はGTX 780とGTX 1650は非推奨です。

実際にGTX 970の対応力は現在も非常に優秀である事が分かります。

GTX 970 vs GTX 780

GTX 970と同クラスの性能に位置づけられているのが一世代前のGTX 780クラスであり、GTX 770と同じ70番台ながら、GPUメモリが2GBから4GBに増量しています。

性能的には、ミドルエンドクラスだったGTX770よりも性能は圧倒的に高く、GTX780よりも確実に性能は上、GTX 780 Tiよりやや劣る立ち位置になります。

更に、GTX 970は消費電力と価格面の両方でGTX 780シリーズよりも優れており、GTX 780の最大消費電力は250Wなのに対しGTX 970は145Wであり、電力消費も半分近く減少しています。

増設などを行わなければ電源の容量も500Wで十分使えるコスパであり、現世代ではRTX 2060のTDP 160Wに匹敵するワットパフォーマンスです。

メーカーによって、OCモデルなどの性能が高いモデルも存在していますが、リファレンスモデルでも十分通用します。

発売当初の価格も、GTX780の5万円から6万円であったのに対して、GTX970は4万円から5万円と一万円以上安価で発売されたという事もあり、元々コスパに優れたグラボであった事が分かります。

GTX 970 vs GTX 980

気になるのはGTX 970のワンクラス上のグラフィックボードであるGTX 980との比較です。

性能面では確実にGTX980が上であり、GTX 970で炎上した「3.5GB問題」もGTX980にはありません。

消費電力も最大165Wと従来のグラフィックボードと比較しても省エネで、GTX970と比較しても僅かに20W程度の差にしかならないです。

ただ、性能・消費電力面では文句なしでGTX980が上でしたが、価格はGTX970に比べて2万円近い開きがあるため、なかなか手が出る価格ではありませんでした。

この2万円を小さいと見るか大きいと見るかで、購入を悩むユーザーは多かったようです。

GTX 970 vs GTX 1060

GTX 970の後継モデルの立ち位置として発売されたのがGTX 1060です。

入っているコア数は明らかにGTX 970の方が格上になっていますが、クロック周波数が最大で1.18Ghz程度とかなりおとなしいです。

一方のGTX 1060は最大で1.70Ghzまで行けるため、少ないコア数でも高い性能を発揮できるのが特徴です。

そのため理論性能(FP32)はGTX 970よりGTX 1060の方が350 GFLOPS(約10%)ほど高い結果になっています。

  • GTX 970:コア数は多いが、クロック周波数が遅い
  • GTX 1060:コア数は少ないが、クロック周波数は速い

平均パフォーマンスで見るとGTX 970はGTX 1060 6GBに対して20%遅く、3GB版に対しては10%遅い結果になります。

またGTX 970はGTX 1060 6GBに比べて、数字的なパフォーマンス以外にいくつか劣る点があります。

GTX 970がGTX 1060 6GBに劣る点
  • Origins・Shadow of Warなどの最新ゲームタイトルでは顕著な最適化不足がある
  • VRAM使用量がとても多いゲームでは、思ったとおりのフレームレートが出ない

古いGPUも含めた全てのグラボに最適化されているゲームはそもそも少数派であり、使っているユーザーが多いであろう最新のGPUに最適化するゲームは多いです。

例えば、PUBGではRadeonは置いてけぼりですし、OriginsやShadow of WarではGTX 970を使っているユーザーの事は眼中にないです。

つまり、現状はGeForce 10シリーズに最適化しているゲームが多いので、今からGTX 970を選ぶリスクとして、今後出てくる新しいゲームで本来の性能を発揮できない可能性がそれなりに高いです。

また、コストパフォーマンスについては、GTX 970よりもGTX 1060 6GBの方が21%割高な選択になります。

性能的に見るとGTX 970は「GTX 1060 3GB 劣化版」という位置づけですが、送料込みで1.7~1.9万円くらいで買えるなら選択肢として悪くはないように見えますが、正規販売が中止となった現在では、中古でグラボを入手する場合は保証が短いというリスクを考慮する必要があります。

例えば、ドスパラ中古の場合、購入から1週間しか保証されないので、元値が4~5万のグラボを1.8万円程度で購入しても、実際のところあまりお得感は感じられないかもしれません。

最新のゲームでフルHDゲーミングで「快適さ」と「安定性」を求めているなら、素直にGTX 1060 6GBを購入した方が満足度は高いと言えます。

GTX 970 vs GTX 1650

GTX 780→GTX 970では約20%性能が向上しており、GTX 970→GTX 1060では10%程度、GTX 1650→GTX 970は約5%ほどGTX 1650の方が性能が高いです。

こうして見るとGTX 1650は旧世代からあまり性能がUPしていない微妙なグラフィックボードに見えてきますが、実際はGTX 900番台のハイクラスとGTX 16番台最下位クラスが同等の性能です。

GTX 900番台は価格を大きく下げた革命的なグラフィックボードでしたが、GTX 16はその系譜を順当に進化させた最新のグラフィックボードであり、900番台の革命から生まれたのがGTX 16シリーズだと考えれば進化の過程で素晴らしい実績を出した優秀なグラフィックボードであると言えます。

gtx970 性能 /評価

現行世代のGTX1660やGTX1060に対して、シェーダー数は多いがクロックは低いのが特徴です。

TDPは165Wとなっており、省電力なPascal世代と比較すると一歩劣りますが、消費電力の高いRadeon RX 580と比較すると互角以上に戦える性能が高く評価されてきました。

3.5GB問題で炎上するも、大ヒットしたGPU

GTX970は性能の高さと価格の低さで人気となりましたが、ビデオメモリの使用量が3.5GBを超えると性能が低下する事がユーザーコミニティから指摘され炎上したという経緯があります。

これは、GTX 970のメモリは実質的には3.5GBであり、残りの0.5GBは3.5GB分のメモリと同時に使用できるものではないというある種の仕様が原因だったのですが、スペック上に明記されていないので不具合ではないかと問題になったものでした。

実質的には性能低下は数%という誤差の範囲であり、性能低下が殆ど顕在化しない事が広まっていくと次第に沈静化していくと、その後もGTX970は売れ続け、GTX900シリーズの売れ筋人気GPUの座に君臨する事になりました。

GTX 900シリーズの中でも高いコストパフォーマンスが人気を博した

GTX970の魅力はその高い性能ですが、もう一つの魅力は正規価格が安かった事も人気の要因でした。

TITANシリーズや980クラスになると価格が5万円を優に超えていましたが、GTX970は発売当初から4万円前後で購入出来たのは大きかったと思います。

ゲーミングPCを構成する場合にも、どんなゲームでも快適にプレイできる性能があるにも関わらず、合計金額が15万円以下で購入出来るような価格と性能のバランスに優れたリーズナブルなゲーミングPCが組みやすく、あらゆるユーザー層を取り込みやすかったものです。

グラフィックボードの性能が低いとゲームを楽しめませんが、だからと言っていくらでもお金があるわけではありません。

過剰な性能でもなく、高価過ぎないGTX 970は少し頑張れば誰にでも手が届く高性能グラフィックボードとして人気を博しました。

マイニング特需終了とRTXシリーズの登場による価格の暴落

2016年にGTX1000シリーズが発表されると、GTX980相当の性能をもったGTX1060に役割を移し、GTX970は次第に在庫処分の終息製品となっていきました。

2020年現在は中古市場が主な流通ルートとなっており、「RTX2000」シリーズの発売で2世代前となった「GTX970」は急速に値下がりしており、マイニングブーム終了によるRadeonの価格崩壊によって価格的には最新GPUのローエンド帯まで降りてきています。

パソコン工房は特に安くなっていて、GTX 970がわずか1.3~1.5万円で入手できてしまったので、速攻で完売しました。

ドスパラ中古でもGTX 970の暴落が起こっており、送料込みで最安は18900円と恐ろしく安価になっています。

Amazonでは2.4万円が良いところで、そこまで安くなっていないですが、Price Trackerで調査すると2019年の5~6月ごろに2万円割れするなど、既にAmazonでは暴落のピークは去ってしまったようです。

とはいえ、元々は6万円近い値段がついていたGTX 970が2万円を割るまでになっているのは充分暴落と言えますし、通常価格の3分の1程度の価格で購入するのは割と簡単です。

中古でも10,000円以上するならお得感は薄い

グラフィックボードと言っても、全て同じ製品というわけではなく、オーバークロックモデルやトリプルファン搭載モデルなど多岐に渡り、中古のランクによっても価格は大きく変わってきますが、GTX 970の中古品は10,000円を超えるとなるとGTX 1650の新品価格に大きく近づいてしまいます。

中古パーツを選択するのは価格を抑えることが目的なので、同等のパフォーマンスを持つ新品製品と同じ価格ではメリットは薄いです。

中古でGTX 970の購入を考えている方は10,000円を基準に検討しましょう。

GTX 970からの買い替えはGTX 1660 SUPER以上がおすすめ

GTX 970からの買い替えはGTX 1660 SUPER以上がおすすめです。

GTX 1660でも性能の向上は見られますが、GTX 1660は性能自体の伸びよりも価格を抑えることを重視しているので恩恵が薄く、はっきりと性能の違いも体感できるのはGTX 1660 SUPER以上です。

予算に余裕があればRTX 2060やRTX 2060 SUPERも検討したいところです。

GTX 970を選択した時同様に、長く安定してゲームをプレイするならRTX 2070以上も視野に入れても良いですが、消費電力の消耗も上がるので、グラボ載せ替えの場合は電源の交換も必要となる可能性も考慮する必要があります。

GTX 780やGTX 770を使っているユーザーも同じ理由でGTX 1660 SUPER以上がおすすめです。

GTX 1060からの買い替えはRTX 2060 SUPER以上が良いですが、GTX 1060は1世代前のまだ新しいグラフィックボードなので、買い換えるなら、次の世代のGTX 3000シリーズを目指した方が良さそうです。

gtx970 性能 /検証環境

以下のスペックの自作PCにGTX970を搭載して最新のゲームのベンチマークを測定してみました。

OS Windows 10 Pro 64bit(Ver1809)
CPU Core i9 9900K
グラボ GTX970他
メモリ DDR4-2666 8GB x2
マザーボード Intel Z390
SSD SATA 250GB
HDD SATA 2TB
電源ユニット 1200W(80+ Platinum)
ドライバ NVIDIA 417.71WQHL(RTXシリーズ対応ドライバ)
ディスプレイ 1920 x 1080 240Hz(BenQ XL2546)

検証に使ったグラボ

GTX970の動作検証に使用したグラボは、MSI社の「MSI Geforce GTX 970 GAMING 4G」です。

GTX970のリリース初期から発売されている定番OCモデルで、市場での流通量も多く、地方の店頭在庫や中古コーナーでもよく見かけるお馴染みのグラフィックボードです。

MSI GTX 970 GAMING 4Gのスペック
  • インターフェース形状:PCI Express(3.0) x16
  • OCモード:ベース1140MHz(ブーストクロック:1279MHz)
  • ゲーミングモード:ベース1114MHz(ブーストクロック:1253MHz)
  • サイレントモード:ベース1051MHz(ブーストクロック:1178MHz)
  • メモリクロック:7,010MHz
  • ビデオメモリ:GDDR5 4GB 64bit
  • 映像出力:HDMI1.4a/DisplayPort 1.2/DVI-D/DVI-I
  • 補助電源コネクタ:8ピン×1+6ピン×1
  • 専有PCIスロット:2スロット

「MSI Geforce GTX 970 GAMING 4G」は「Twin Frozr V」を搭載したオーバークロックモデルですが、現行のGTX1000シリーズでも継承されています。

2008年の初代から5世代目となる「Twin Frozr V」は9.5cmの大型クーラーを2基配置したオリジナルクーラーで、セミファンレス仕様となっており、アイドル時と低負荷時の騒音を低減しています。

フロント上部には化粧箱にも描かれているドラゴンを冠した、「DRAGON ARMY」とブランド名が刻印されています。

巨大なGPUクーラーを2基搭載しているビデオボードのサイズは巨大で、GTX1080TIのFounders Edition版と並べても一回り大きいです。

8mmの2本ヒートパイプと6mmの2本のヒートパイプの合計4本がベースに接続、ニッケルでメッキされており、発売から3年経つものの劣化は殆ど見られません。

PCIブラケット部が外側に大きく飛び出していますが、電源部分はFE版と変わらない位置に配置されており、実質的には必要な幅はそれほど増えていません。

専有スロットは2スロットとなっていますが、若干薄めに設計されておりエアーフローの確保をしやすくなっています。

映像端子の配置は古典的で、2014年頃はまだDVI端子搭載のモニタを利用しているユーザーも少なくなかったためかDVI-DとDVI-Iの2つを搭載。

HDMIは1.4aに対応。DisplayPortも1.2に対応し、4Kモニタで60Hzまで問題なく利用可能、2020年現在でも十分利用できる映像端子は備えられています。

バックプレートは通常モデルには存在せず、レミアモデルとなるGolden Editon以上でバックプレート有りとなっています。

補助電源構成は8ピン×1+6ピン×1ですが、リファレンスモデルが6ピン×2なので、OC用に少しバッファを持っている具合です。

Pascla世代ではこの構成はGTX1080TI以上しかないですが、ライバルのAMDのRX580では珍しくない構成ではありますね。

gtx970 性能 /ゲームベンチマーク

FF14(紅蓮のリベレーター)

グラフィックボード fps値(フルHD)
RTX2080 Ti 200 fps
RTX2080 SUPER 194 fps
RTX2080 192 fps
GTX 1080 Ti 192 fps
RTX 2070 177 fps
GTX 1080 177 fps
GTX 1070 160 fps
GTX 980 Ti 150 fps
GTX 1060 6GB 126 fps
GTX 980 124 fps
GTX 1060 3GB 119 fps
GTX 970 118 fps
RX 580 113 fps
GTX 1050 Ti 78 fps
GTX 960 72 fps
GTX 660 70 fps

DirectX11 1920×1080最高画質の結果、NVIDIA Geforce勢に有利なベンチマークだけあって、GTX970はRX570を圧倒しており、RX580すらも上回るスコアを出します。

GTX1060 3GBと比較しても見劣りしていない性能です。

FinalFantasy XVベンチマーク

グラフィックボード fps値(フルHD)
RTX2080 Ti 129 fps
RTX2080 SUPER 111 fps
RTX2070 SUPER 103 fps
GTX 1080Ti 102 fps
RTX2060 SUPER 88 fps
GTX 1080 83 fps
GTX 1070Ti 77 fps
GTX 1070 69 fps
GTX1660Ti 68 fps
RX 5700 65 fps
GTX1660 SUPER 65 fps
GTX1660 56 fps
GTX1650 SUPER 49 fps
GTX 1060 6GB 45 fps
GTX 1060 3GB 41 fps
GTX 970 41 fps
GTX 1650 39 fps
GTX 960 26 fps
GTX 1050Ti 25 fps
GTX 660 17 fps

最新の和ゲー代表となるFF15のベンチマークでは、GTX970はGTX1650相当となっており、現行のエントリークラスのGPU性能がある事が分かります。

Ashes of the Singularity

グラフィックボード fps値(フルHD)
GTX 1060 6GB 52 fps
GTX 1060 3GB 46 fps
GTX 970 3.5GB 39 fps
GTX 1050 Ti 4GB 29 fps
GTX 1050 2GB 23 fps

最高設定 / FHD(1920×1080)で測定。

Ashes of the Singularityではキレイに理論値どおりのフレームレートが計測されており、GTX 1060 3GBにすら追いつけていない結果に。

6GB版は30%も高速なフレームレートを叩き出しており、海外製の新しいゲームではGeForce 10系はやっぱり強いです。

Battlefield 1

グラフィックボード fps値(フルHD)
GTX 1080 Ti 190 fps
RX Vega 64 134 fps
GTX 1080 128 fps
GTX 1070 Ti 114 fps
GTX 1060 6GB 102 fps
GTX 980 Ti 98 fps
GTX 1060 3GB 94 fps
GTX 970 3.5GB 87 fps
GTX 1050 Ti 4GB 68 fps
GTX 1050 2GB 55 fps

最高設定 / FHD(1920×1080)で検証。

BF1ではやや踏ん張っている印象で、GTX 1060 6GBはGTX 970より20%ほど高速な結果であり、3GB版はそのちょうど間を取った形になってます。

3GB版が6GB版に対して性能が低いのは「VRAMが少ないことでフレームレート急落現象が頻発している」のと、「そもそも搭載されているコア数が5%少ない」のが理由です。

やはりVRAM3GBは洋ゲーだと厳しいようです。

Civilization 6

グラフィックボード fps値(フルHD)
GTX 1080 Ti 75 fps
RX Vega 64 71 fps
GTX 1080 75 fps
GTX 1070 Ti 75 fps
GTX 980 Ti 75 fps
GTX 1060 6GB 71 fps
GTX 1060 3GB 65 fps
GTX 970 3.5GB 57 fps
GTX 1050 Ti 4GB 43 fps
GTX 1050 2GB 38 fps

最高設定 / FHD(1920×1080)で検証。

GTX 970だと平均60fpsに届かず、GTX 1060系であれば平均60fpsを飛び越えていける結果となりました。

Deus Ex : Mankind Divided

グラフィックボード fps値(フルHD)
GTX 1080 Ti 100 fps
GTX 1080 77 fps
RTX 2070 81 fps
GTX 1070 Ti 71 fps
GTX 1070 63 fps
GTX 1060 6GB 48 fps
GTX 1060 3GB 44 fps
GTX 970 3.5GB 42 fps
GTX 1050 Ti 4GB 29 fps
GTX 1050 2GB 24 fps

最高設定 / FHD(1920×1080)で測定。

最高設定では驚くほど高負荷なMankind Dividedですが、やはりこの価格帯の旧型のグラボでは歯が立たない様子です。

GTX 1060 6GBはGTX 970より10%速いが、それでも微妙な結果です。

The Division

グラフィックボード fps値(フルHD)
GTX 1060 6GB 59 fps
GTX 1060 3GB 54 fps
GTX 970 3.5GB 49 fps
GTX 1050 Ti 4GB 34 fps
GTX 1050 2GB 31 fps

最高設定 / FHD(1920×1080)で検証。

GTX 1060 6GBならギリギリ60fpsに迫っていますが、GTX 970だと平均60fpsに全く届かない結果になりました。

DOOM

グラフィックボード fps値(フルHD)
GTX 1080 Ti 199 fps
RX Vega 64 188 fps
GTX 1070 Ti 169 fps
GTX 1080 150 fps
GTX 980 Ti 124 fps
GTX 1060 6GB 123 fps
GTX 1060 3GB 113 fps
GTX 970 3.5GB 109 fps
GTX 1050 Ti 4GB 77 fps
GTX 1050 2GB 52 fps

最高設定 / FHD(1920×1080)で検証。

最適化が丁寧に出来ているDOOM 2016だとGTX 970がGTX 1060 3GBに迫る勢いを見せました。

その一方で6GB版が性能差以上のフレームレートを叩き出しているため、VRAMに起因する性能差は出ていそうです。

Fallout 4

グラフィックボード fps値(フルHD)
GTX 980 SLI 134 fps
GTX 1080 130 fps
GTX 980 Ti 96 fps
R9 Fury X 95 fps
GTX 980 79 fps
GTX 1060 6GB 85 fps
GTX 1060 3GB 78 fps
GTX 970 3.5GB 73 fps
GTX 1050 Ti 4GB 50 fps
GTX 1050 2GB 45 fps

最高設定 / FHD(1920×1080)で検証。

Fallout 4では問題なく60fpsオーバー出ており、GTX 970でも余裕を持ってプレイできます。

Far Cry Primal

グラフィックボード fps値(フルHD)
GTX 1060 6GB 65 fps
GTX 1060 3GB 61 fps
GTX 970 3.5GB 57 fps
GTX 1050 Ti 4GB 40 fps
GTX 1050 2GB 37 fps

最高設定 / FHD(1920×1080)で検証。

Far Cry PrimalだとGTX 970は60fpsは超えず、GTX 1060 3GBだと60fpsにピッタリと載せ、6GB版で余裕の結果となりました。

Grand Theft Auto V

グラフィックボード fps値(フルHD)
RTX 2060 SUPER 109 fps
GTX 1080 Ti 104 fps
GTX 1080 104 fps
GTX 1060 6GB 68 fps
GTX 1060 3GB 67 fps
GTX 970 3.5GB 58 fps
GTX 1050 Ti 4GB 46 fps
GTX 1050 2GB 41 fps

最高設定 / FHD(1920×1080)で検証。

GTA Vではやや変わった結果が見られ、GTX 970とGTX 1060の間に見えない壁があるかのような結果の分かれ方となりました。

Rise of the Tomb Raider

グラフィックボード fps値(フルHD)
GTX 1080 Ti 128 fps
GTX 1080 89 fps
RTX 2070 97 fps
GTX 1070 Ti 84 fps
GTX 1070 73 fps
GTX 980 SLI 94 fps
GTX 980 Ti 79 fps
R9 Fury X 55 fps
GTX 980 62 fps
GTX 1060 6GB 61 fps
GTX 1060 3GB 46 fps
GTX 970 3.5GB 54 fps
GTX 1050 Ti 4GB 33 fps
GTX 1050 2GB 26 fps

最高設定 + DX12 / FHD(1920×1080)で検証。

Rise of the Tomb RaiderはVRAMをかなり食う仕様のゲームとして有名で、4.0~7.0GBの範囲でVRAMを使ってしまいます。

GTX 970はもちろんですが、GTX 980やGTX 1060 3GBでは必要とされるVRAMに対してあまりにも少なすぎるので性能は伸びません。

6GB版だと問題なくフレームレートが出ていますし。GTX 970は500MBしかVRAM容量が違わないが、3.5GBならフレームレートに悪影響が出ない程度に足りているのかもしれません。

VRAMをガンガン食うゲームが増えており、将来のことを想定すると、VRAMが3GBのGPUというだけでデメリットが目立つ結果になっています。

The Witcher 3

グラフィックボード fps値(フルHD)
GTX 1080 Ti 118 fps
GTX 1080 93 fps
RTX 2070 106 fps
GTX 1070 Ti 88 fps
GTX 1070 76 fps
GTX 1060 6GB 52 fps
GTX 1060 3GB 47 fps
GTX 970 3.5GB 46 fps
GTX 1050 Ti 4GB 30 fps
GTX 1050 2GB 26 fps

最高設定 / FHD(1920×1080)で検証。

もともと重たいWitcher 3では大きな差はつかず、ライバルのGTX 1060と10%程度の差しかついていません。

PUBG(PlayerUnknown’s Battlegrounds)

グラフィックボード fps値(フルHD・中設定) fps値(フルHD・ウルトラ設定)
RTX 2080 Ti 183 fps 164 fps
RTX 2080 176 fps 142 fps
RTX 2070 166 fps 126 fps
RTX 2060 146 fps 103 fps
GTX 1080 Ti 177 fps 133 fps
GTX 1070 Ti 139 fps 89 fps
GTX 1070 126 fps 81 fps
GTX 1060 6GB 90 fps 59 fps
GTX 1060 3GB 87 fps 56 fps
GTX 970 3.5GB 80 fps 53 fps
GTX 1050 Ti 53 fps 35 fps
GTX 1050 2GB 49 fps 33 fps
RX 590 92 fps 64 fps
RX 580 83 fps 57 fps
RX 570 74 fps 53 fps
Intel HD 630 9 fps

1日に300万人がプレイすることもある超人気ゲーム「PUBG」も、中間設定ならGTX 970でも問題なく動いています。

ただし、ウルトラ設定に引き上げると一気に苦しくります。

GTX 1060 6GB以上じゃないと平均60fpsは厳しいです。

Assassin’s Creed Origins

グラフィックボード fps値(フルHD・中間設定) fps値(フルHD・最高設定)
GTX 1060 6GB 76 fps 56 fps
GTX 1060 3GB 72 fps 48 fps
GTX 970 3.5GB 55 fps 42 fps
GTX 1050 Ti 49 fps 36 fps
GTX 1050 2GB 42 fps 27 fps

アサシンクリード最新作「オリジンズ」ではGTX 970とGTX 1060で顕著な差が出ています。

GTX 1050 Tiにあと10%というところまで追いつかれており、世代の違いによる性能差がオリジンズでは極端に出てしまっているようです。

最高設定にするとだいぶマシにはなりますが、それでもGTX 970はGTX 1060 6GBに35%は引き離されています。

このように新しいゲームほど最新世代のGPUに有利になる傾向が強いです。

Shadow of War

グラフィックボード fps値(フルHD・中間設定) fps値(フルHD・最高設定)
GTX 1060 6GB 105 fps 58 fps
GTX 1060 3GB 100 fps 46 fps
GTX 970 3.5GB 84 fps 39 fps
GTX 1050 Ti 62 fps 33 fps
GTX 1050 2GB 56 fps 25 fps

Shadow of Warの中間設定は後述の3DMarkのテスト結果のように、ピッタリと中心に位置する結果になります。

ただし、最高設定にすると、オリジンズと同様にGTX 970は本来の性能を出し切れていない様子がうかがえます。

GTX 1060 6GBには47%も引き離されてしまっており、新しいゲームをプレイするつもりでGTX 970を選ぶのはリスキーである事が分かります。

ドラゴンクエストX

グラフィックボード fps値(4K)
RTX 2070 210 fps
GTX 1080 191 fps
RTX 2060 181 fps
Radeon Vega 64 198 fps
GTX 970 127 fps
GTX 960 86 fps
GTX 660 67 fps
RX 570 112 fps

2KではDQベンチではGPU負荷が低すぎて、スコアが飽和気味で差が出ていないDQベンチマークですが、4K解像度ではGPUの性能差が多少出てきます。

GTX970は「すごく快適」判定で余裕も大きいですが、ドラクエ10クラスのゲームであればGTX970のGPUパワーでも十分4K解像度の快適なゲーミングが期待できます。

ファンタシースターオンライン2 設定6

グラフィックボード fps値(フルHD)
RTX 2070 902 fps
GTX 1080 850 fps
RTX 2060 762 fps
Radeon Vega 64 612 fps
GTX 970 508 fps
GTX 960 212 fps
GTX 660 104 fps
RX 570 287 fps
RX 560 78 fps

新たに追加された最高設定でも5万超えでGTX1050TIやRX560との差は大きいです。

GTX970 の性能があれば、高リフレッシュレートモニタでの120FPS超えプレイやNVIDIA DSRによる高解像度化+大画面モニタのプレイも視野に入ってきそうですね。

Radeon勢は相性が悪いのか、NVIDIAと比較しても振るわない結果になっており、PSOベンチマークはGPU性能というより、あくまでゲームとの相性確認と捉えた方が良いかもしれません。

Borderlands 3

FULL HD環境でのフレームレート

グラフィックボード fps値(フルHD・標準設定) fps値(フルHD・最高設定) fps値(フルHD・ウルトラ設定)
RTX 2060 SUPER 118 fps 71 fps 68 fps
GTX 1660 Ti 107 fps 58 fps 52 fps
GTX 1660 SUPER 105 fps 55 fps 50 fps
GTX 1660 91 fps 47 fps 46 fps
GTX 1650 SUPER 89 fps 43 fps 39 fps
GTX 1060 6GB 81 fps 44 fps 39 fps
GTX 970 69 fps 36 fps 31 fps
GTX 1650 65 fps 33 fps 28 fps

GTX 970でも、フルHDで標準設定であれば60fpsを超えており、2019年登場の最新に含まれるゲームでも高い数値を叩き出しています。

ただし、最高設定では大きく数値が下がり36fpsとなるので、とてもまともにプレイ出来ないです。

設定を標準以下に下げれば対応出来るという程度に見ておきたいところです。

FULL HD環境×標準設定での最大fps&最小fps

グラフィックボード 最大fps 最小fps
RTX 2060 SUPER 118 fps 81 fps
GTX 1660 Ti 107 fps 78 fps
GTX 1660 Super 105 fps 75 fps
GTX 1660 91 fps 69 fps
GTX 1650 SUPER 89 fps 67 fps
GTX 1060 6GB 81 fps 63 fps
GTX 970 69 fps 52 fps
GTX 1650 65 fps 51 fps

フルHD標準設定の最大fpsと最小fpsを比べてみると、GTX 970は負荷の高い場面で52fpsまで落ちます。

GPUメモリ容量が大きく影響していそうですが、快適にプレイするためには標準よりも設定を下げた方が良いです。

CPUがi7-6700以上である場合、最低設定であれば100以上を出すことは出来ますが、高リフレッシュレートへもギリギリ対応出来る感じです。

この結果を、GTX 970の対応力が高いと取るか、最新のゲームは流石に厳しいと取るか分かれそうであり、快適にゲームをプレイ出来るグラフィックボードの分水嶺に位置している事が見て取れます。

Metro Exodus

グラフィックボード fps値(フルHD・標準設定) fps値(フルHD・最高設定)
GTX 1660 Ti 75 fps 57 fps
GTX 1660 Super 72 fps 53 fps
GTX 1660 63 fps 47 fps
GTX 1650 SUPER 58 fps 42 fps
GTX 1060 6GB 55 fps 42 fps
GTX 970 43 fps 29 fps
GTX 1650 43 fps 31 fps

負荷の高さで有名なMerto ExodusではGTX 970はなかなか厳しいです。

グラフィックボード基準ならGTX 1650 SUPER以上は必須となっており、最新というわけではないゲームでも、負荷の高いゲームは苦手である事が分かります。

発売当時は無類の対応力を誇っていたGTX 970も時代の進化には付いて行けていないという事で、今後も更に厳しいタイトルが登場してくるでしょう。

Assassin’s Creed Odyssey

グラフィックボード fps値(フルHD・標準設定) fps値(フルHD・最高設定)
GTX 1660 Ti 93 fps 57 fps
GTX 1660 Super 90 fps 53 fps
GTX 1660 81 fps 46 fps
GTX 1650 SUPER 80 fps 39 fps
GTX 1060 6GB 70 fps 44 fps
GTX 1650 64 fps 33 fps
GTX 970 57 fps 30 fps

2018年に登場したAssassin’s Creed Odysseyのベンチマークでは、GTX 970にとっては非常に厳しい現実となっています。

高設定時はGPUメモリの容量が影響していそうではありますが、標準設定では純粋な性能でGTX 1650を下回る結果になっており、快適にゲームをプレイするにはGTX 970では難しいでしょう。

買い替え対象におすすめしているGTX 1660 SUPERは標準設定であれば十分なfpsが出ており、設定を更に落とすことで高リフレッシュレートにも対応出来ます。

Apex Legends

グラフィックボード fps値(フルHD・中) fps値(フルHD・最高) fps値(WQHD・最高) fps値(4K・最高)
RTX 2060 Super 189 fps 150 fps 112 fps 61 fps
GTX 1660 Ti 142 fps 113 fps 80 fps 42 fps
GTX 1660 SUPER 134 fps 105 fps 75 fps 33 fps
GTX 1660 121 fps 95 fps 66 fps 35 fps
GTX 1650 SUPER 118 fps 86 fps 60 fps 31 fps
GTX 1060 6GB 85 fps 70 fps 47 fps 25 fps
GTX 970 102 fps 84 fps 56 fps 30 fps
GTX 1650 80 fps 62 fps 42 fps 23 fps

Apexはデフォルトだと144fpsの制限がかかっていますが、計測の際は上限解放して検証しました。

フルHDだとRTX 2060以上のGPUだと平均144fpsの壁となって立ちふさがり、WQHDだとRTX 2070 SUPER以上で壁になります。

液晶の解像度がフルHD~WQHDなら、RTX 2060またはRTX 2070 SUPERより高性能なGPUを使ってもほとんど意味がなく、4Kともなると、RTX 2080 Tiでないと120fpsの壁を超えることはできません。

ただし、フルHDならGTX 970でも最高設定で平均60fpsは出せますし、WQHDでも遊べない事はありません。

設定さえ落とせばApexを遊べなくはないグラボと言えそうです。

gtx970 性能 /3Dベンチマーク

3DMark TimeSpy

グラフィックボード スコア
RTX 2070 8751
RTX 2060 SUPER 8669
GTX 1080 Ti 8444
RTX 2060 7620
GTX 1080 7333
Radeon Ⅶ 8596
RX 5700 XT 8728
RX 5600 XT 7120
GTX 1060 6GB 4101
GTX 1060 3GB 3799
GTX 970 3.5GB 3581
RX 570 3779

DirectX12のゲーム指標となる「TimeSpy」ではOCモデルという事もあってGTX1060 3GB以上GTX1060 6GB以下に収まっており、GTX1650と殆ど互角の数値になっています。

AMD勢と比較してもRadeon RX 570以上RX 580以下といった具合で、ミドルレンジGPUとして見ても未だ現役クラスに見えます。

3DMark FireStrike

グラフィックボード スコア
RTX 2070 18984
RTX 2060 SUPER 18958
GTX 1080 Ti 20459
RTX 2060 16857
GTX 1080 17869
Radeon Ⅶ 21122
RX 5700 XT 21090
RX 5600 XT 17820
GTX 1660 Ti 14612
GTX 1060 6GB 11422
GTX 1060 3GB 10415
RX 570 10035
GTX 970 3.5GB 9367
GTX 1050 Ti 6947
RX 560 6191

DirectX11の指標となるFireStrikeでは最新GPU勢と比較するとTimeSpyより少し劣勢となっています。

とはいえGTX1060 3GBやRX570とは誤差程度であり、「GTX1650」を上回っており、GTX1050TIを大きく上回る性能です。

RX560との差も大きく、古いゲームに対してはまだまだ強力なグラボであると言えます。

gtx970 性能 /VRベンチマーク

VRMark Orange Room

グラフィックボード スコア
RTX 2070 10816
RTX 2060 SUPER 9878
GTX 1080 Ti 11241
GTX 1080 11100
RTX 2060 9878
Radeon Ⅶ 10084
RX 5700 XT 10019
GTX 1070 9273
GTX 1060 6GB 7280
GTX 1060 3GB 6752
GTX 970 3.5GB 6032

「Geforce GTX970」はVRレディGPUに位置しており、SteamVRでも標準GPUとされています。

つまり、VRゲームを制作する際の現在の規準となっているので、VRMarkでもVRレディの5000を軽く上回り、十分対応できる事がスコアからも読み取れます。

ただ、GTX1060程度であれば、誤差の範囲でVR体験に大きな差は出ないですが、GTX1070になると飛躍的に性能がアップしています。

高画質VRが目的なら、この辺がラインになりそうですね。

VRMark Blue Room

グラフィックボード スコア
RTX 2070 2761
RTX 2060 SUPER 2723
GTX 1080 Ti 3291
RTX 2060 2344
GTX 1080 2246
Radeon Ⅶ 2635
RX 5700 XT 2489
GTX 1060 6GB 1262
GTX 1060 3GB 1102
GTX 970 3.5GB 1072

CPUがボトルネックになりにくく、GPU性能がプレーンに出る高負荷VRベンチとなるBlue Roomでは、さすがにGTX970では荷が重いです。

GTX1060やRX580と比較すると他のベンチマークと大差がないです。

SteamVR Perfomance Test

グラフィックボード スコア
RTX 2070 11
RTX 2060 SUPER 11
GTX 1080 Ti 11
RTX 2060 11
GTX 1080 11
Radeon Ⅶ 11
RX 5700 XT 11
GTX 1060 6GB 8.8
GTX 1060 3GB 7.6
GTX 970 3.5GB 6.9

SteamVRのVR性能指標となる「SteamVR Perfomance Test」では、忠実度は6以上でVRレディ判定となります。

GTX970は6.9となっており、十分VRがプレイできる判定となっています。

gtx970 性能 /消費電力

3DMarkのスコアが高いビデオカードを使えば、ゲーム画面がなめらかに表示されるようになりますが、電力消費も上がる傾向があります。

ラトックシステム「BT-WATTCH1」を利用し、システム全体の消費電力がどの程度異なるかをチェックしてみました。

システム起動10分後の安定値を“アイドル時”、3DMarkの“Time Spyデモ”実行中のピーク値を“高負荷時”としています。

アイドル時の消費電力

グラフィックボード 消費電力
RTX 2070 48 W
RTX 2060 SUPER 46 W
GTX 1080 Ti 50 W
GTX 1080 47 W
RTX 2060 42 W
GTX 1070 47 W
GTX 1060 44 W
GTX 970 51 W
RX 580 54 W
RX 570 46 W

3DMarkのスコアの序列とほぼ同様に、GPUの型番の数字の大きいものほど消費電力が大きい、ということが示されました。

ただ、3DMarkのスコアでギャップができていた場所の消費電力を見ると、ギャップと言えるほどの差は出ていません。

昨今のグラフィックボードはアイドル時の省電力性に優れており、何もしなければ大きな電力を消費する事はないのですが、GTX970は前世代とあってか少し高い数値になる事からもPascal世代の優秀さが際立っています。

ただし、Radeon RX 570やRX 580と比較すると大きな差はありません。

高負荷時の消費電力

グラフィックボード 消費電力
RTX 2070 340 W
RTX 2060 SUPER 289 W
GTX 1080 Ti 350 W
GTX 1080 287 W
RTX 2060 395 W
GTX 1070 243 W
GTX 1060 198 W
GTX 970 265 W
RX 580 291 W
RX 570 221 W

消費電力に関しては低負荷時はPascal世代と比較しても遜色はないものの、高負荷時はさすがに高いワット数になります。

遥かに性能が高いGefroce GTX 1070がGTX 970を消費電力で下回っており、Pascal世代の省電力性は高負荷時でも目立ちます。

やはり製造プロセスの更新の影響は多いようです。

普通にゲームで使う分なら電源ユニットは650W~700Wもあればまかなえますが、電源ユニットの補助電源ケーブルが足りないと後で苦労するので、電源ユニットから8ピンの補助電源が二つ取り出せるものに限る、という制約がある点には注意しましょう。

gtx970 性能 /まとめ

前世代のGTX970の性能を、最新のGPUと比較してみた結果、想像以上にGTX970は善戦しました。

フルHD環境で現実的な画質設定であれば。現時点でも大抵のゲームは十分遊べるGPU性能をGTX970は備えています。

Pascla世代のGTX 1060と比較するとワットパフォーマンスという観点では埋めがたい差はあるものの、月々の電気代として換算するワットパフォーマンスは微々たるものです。

RX580と比較すると消費電力は抑えられており、最新GPUと比較しても大きく劣っている訳ではありません。

現在のGTX970の型落ち品やユーズド品の価格相場が13,000円~16,000円程度といったところで、GTX1050TIと同程度の価格帯で大幅に上回る性能が手に入るのはメリットです。

現行世代から2世代前のグラフィックボードを使用するユーザーは非常に多く、Steamでは現行から4世代までのグラフィックボードで約10%のユーザーがGTX 900シリーズを使用しているというデータもあります。

ただ、最新のエントリーGPU「GTX1650」も1万円台で流通しており、GTX970の予算に少し足すだけで手が届くので、将来性の面ではやはり最新のグラボに見劣りします。

GTX 970の製品寿命は2021年中旬くらいまでなので、そこから登場するゲームは快適にプレイ出来なくなる可能性が高いです。

グラフィックボードの買い替え周期は2世代~3世代と言われており、今GTX 900シリーズを使用しているユーザーは次世代のRTX 30シリーズのタイミングでの買い替えを検討してみてもいいかもしれません。

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